ココロもカラダも元気になる!
元気の種って?  |  食と健康 |  元気が出る植物写真  |  堀田清の元気が出るお話

ブログ「堀田清の元気が出るお話」

すずしろの花



北海道医療大学 薬用植物園・北方系生態観察園

野菜と果物のお話

マメ類 

マメ類が健康に良いことは皆さんもご承知のことと思います。私たちがよく口にするマメといえば、「黒豆」、「あずき(小豆)」、「えんどう豆」、「大豆」などではないでしょうか。

「黒豆」は大豆の一種で種子表面が黒くなる品種のことで、日本では丹波産の黒豆が有名です。主成分は、タンパク質やビタミン E、B 群、カルシウム、鉄などで特にビタミンB1が多く含まれています。大豆と同様にグリシニン、大豆サポニン、レクチンが含まれるため、成人病予防に効果があります。

「つぶしあん」や「こしあん」の原料として知られている「あずき(小豆)」の主産地は北海道で、その成分は以外に他の豆類と異なり、たんぱく質や脂質が比較的少なく、炭水化物の多いのが特徴です。特殊成分としてサポニンが含まれており、食物線維とともに便通をよくし、コレステロール値低下に効果的です。

「えんどう豆」には緑色の皮を持つ青えんどう、褐色の赤えんどうなど色々な品種があります。成分はあずき豆に似て、たんぱく質やカルシウム、鉄、カロチン、ビタミンB2、食物繊維を多く含み、成人病予防に効果的です。

King of Beans といわれるSoybean こと「大豆」は、米とともに日本人食生活を支えるとともに、古くから日本料理の重要な食材として利用されてきました。にもかかわらず、日本は世界でも最大の大豆輸入国であることを皆さんご存知でしょうか?毎年400万〜500万トンをアメリカ、中国から輸入しており、世界の全輸入量の20%程を占めているのです。

それはさておき、「大豆」は『畑の肉』といわれるほど栄養価が高く、タンパク質、脂質を多量に含むだけではなく、無機質やビタミン類も豊富です。さらに、発酵によって、みそ、醤油、納豆が作られ、豆乳加工により豆腐、湯葉、さらに油揚げ、凍り豆腐などの食品が作られるので広く日本人の食文化に根づいているのです。

一方、「大豆」を健康のための食品と位置づけてもおもしろい事が分かります。「大豆」にはグリシニンというタンパク質が含まれており、コレステロール値を低下させることが知られています。また、ポリフェノールの1つであるイソフラボンという物質も含まれており、これが女性ホルモン様の働きをして、更年期障害や骨粗しょう症の予防にも役立つ他、最近では、このイソフラボンと大豆サポニンという物質が大腸ガン、乳ガン、前立腺ガンなどの発生率を低下させているという報告もあります。さらに、「大豆」に含まれる鉄分は体内への吸収率の良いヘム鉄で、血行を良くするビタミン E とともに貧血を予防します。などなど・・・、ここではお話しきれないほどです。

私事になって恐縮ですが、私は子供のころから納豆が大好きで、納豆にすりたての大根おろしをかけて食べていることはダイコンの項でお話した通りですが、ビタミン C 豊富な大根おろしと体にとても良い成分を含んでいる「大豆」から作られる納豆の組み合わせはとても良く調和されているのではないかと思ったりしています。納豆好きの方には一度ぜひ試していただきたいと思っております。

野菜と果物のお話