- 2020年11月09日(月)
第68回JADR総会・学術大会でIADR Hatton Awards候補者(JADR最終候補者)に選出
演題名:Proteomics and Metagenomics of Saliva in Psychological Stress.
発表演者:D. PAUDEL, Y. KURAMITSU, O. UEHARA, T. MORIKAWA, K. YOSHIDA, Y. ABIKO
本研究は、心理的ストレスが唾液のタンパク成分と口腔細菌叢へ及ぼす影響について解明したもので、慢性的な心理ストレスを付与したラットの唾液では、口腔カンジダ症を誘発する唾液タンパクや苦味を制御するタンパクの発現に変化を認めました。また、口腔細菌叢に生じた変化によって口腔粘膜に慢性炎症を引き起こす可能性が示唆されました。これらの知見は、発症や増悪に心理的ストレスの関与が示唆されている口腔粘膜疾患や、歯科心身症の病態解明に寄与するものと思われます。

なお今回の受賞により、臨床口腔病理学分野では本学として初めて、JADRが主催する受賞可能な3つの賞を全て受賞したことになります。
JADR / Joseph Lister Award 原田 文也(2012年度受賞)
JADR / GC Young Investigator Award 吉田 光希(2018年度受賞)
IADR Hatton Awards候補者(JADR最終候補者) Durga Paudel(2020年度受賞)