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  • 2013年11月29日(金)

「第7回 日本腎臓病薬物療法学会 学術集会・総会2013」で、本学薬学部薬剤学講座(薬剤学)の市村助教を中心とする研究が優秀演題賞に選ばれました

 平成25年10月5日・6日 に広島国際会議場で開催された「第7回 日本腎臓病薬物療法学会 学術集会・総会2013」において、本学薬学部薬剤学講座(薬剤学)の市村助教を中心とする「カルバペネム系抗生物質の腎排泄に対する尿毒症物質の影響」が優秀演題賞に選ばれました。
 この研究は、血液透析患者の治療薬の生体内運命に密接に影響する可能性が指摘されている、患者体内に蓄積する様々な尿毒症物質のうちアニオン性尿毒症物質について、臨床で使用頻度の高いカルバペネム系抗生物質の腎排泄に対する影響を、ラット腎スライス法にて検討したもので、アニオン性尿毒症物質の中に、薬物の腎尿細管分泌に関与するトランスポーターを強力に阻害するものが存在するとの知見を得たものです。
 この知見は、アニオン性尿毒症物質が様々な薬物の腎排泄を阻害することで、治療効果や副作用の発現に密接に関与することを示唆するもので、近年、増加の一途をたどり、日本国内では現在30万人を超えている血液透析患者のみならず慢性腎臓病患者における医薬品の適正使用に向けて、臨床上重要な研究成果であると評価されました。

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