第2回将来ビジョン講座 開催報告
令和7年7月7日に令和7年度第2回将来ビジョン講座が開催されました。今回は、ファルメディコ株式会社 代表取締役社長 狭間研至先生をお招きし「『調剤業務の一部外部委託』は何を変えるのか?~薬局・薬剤師のこれからを考える」と題してご講演いただきました。
冒頭では「調剤業務の一部外部委託の背景」についてお話がありました。
まず「薬局薬剤師」の業務の現状として、「薬局薬剤師の仕事は?」という問いに「調剤・服薬指導・薬歴記載」が主に挙がってしまうことを指摘され、薬理学、薬物動態学、製剤学など”薬剤師の専門性”を「渡した後の対人業務」において発揮する重要性についてお話されていました。その中で、薬剤師が配薬後も症状や服薬状況を確認し、アセスメントと医師へのフィードバックを行うことが重要であり、それにより薬物治療の質は飛躍的に向上すると述べられました。これらの取り組みをご自身の薬局でも取り組まれ「1人あたりの投薬数の減少、薬剤費の削減」につながったデータを示されておりました。そのことにより医薬分業の本来の目的であった「薬害の根絶」や「多剤併用の回避」につながることを学びました。
一方で、通常の調剤業務と並行してこれらのフォローまでを行うと現場が疲弊してしまうため、「厚生労働省 薬生総発0402第1号」の発出に伴った「薬剤師以外のパートナー」による薬剤の取り揃え、セット、お届けなどのタスクシェアの事例を紹介されておりました。
次いで「医薬品医療機器等法改正への道のり」についてお話されました。
「調剤業務の一部外部委託」の目的・意義と条件を内閣府規制改革推進会議に提言され、その後の厚労省ワーキンググループ「とりまとめ」、厚生労働科学研究「ガイドライン(暫定版)」に準拠した構想、「薬局DX推進コンソーシアム」の立ち上げ、「一部外部委託」にかかる国家戦略特区に関する大阪市・大阪府との共同提案までの経緯についてお話いただきました。
最後に「調剤業務の一部外部委託の現状と展望」として、改正薬機法施行後に起こるべき薬局を取り巻く社会の在り方についてご教授いただきました。
講演の締めくくりでは、「最も変化に対応したものが生き残る」というメッセージをご提示されました。社会の変化に対応するため、時に制度改革や枠組み作りに参画し、薬剤師の職能を発揮する仕組みを構築していく重要性を学びました。
ポートフォリオからは「調剤の一部外部委託を規制改革に至った経緯から国家戦略の特区となり実際の状況まで経過を知れたため、それらの意義を学ぶことができた。」などの感想がありました。