行動指針
21世紀の新しい健康科学の構築
本学に対する社会の要請と期待に応えるため、
社会と共生・協働する自由で開かれた大学を志向し、常に組織としての
自律性・透明性を高めながら、構成員一人ひとりが自主性・創造性を発揮することにより
「学生中心の教育」並びに「患者中心の医療」を推進しつつ、
「21世紀の新しい健康科学の構築」を追究することを、本学の行動指針とする。
個体差医療時代の健康科学
21世紀は医療の個体差化が急速に進展するであろう。これまでの平均値医療から個体の特性に応じた個体差医療 又は個体化医療の時代への移行が予想される 。いわゆるレデイメイドの医療からテイラーメイドの医療へと変身することが予想される。今 、ケア ・ システムの科学体系を健康科学と呼ぶとすれば、 健康科学も個体差の科学的根拠をベースに構築されなければならない。
文系と理系の統合
21世紀は、ヒトゲノムの解明によって人間の存在の物質的基盤が明らかにされると同時に、人間の人間たる所以、即ち「こころの問題」があらためて問い直されるであろう。新しい健康科学を構築する立場からこれをアカデミックにみれば、この問題は「こころと物質」をどのように科学的立場で結びつけるかが問われていることを意味する。あるいは「価値体系と自然科学系の統合」、平たく言えば「文系と理系の統合」が問われているということである。