北海道医療大学

第2回将来ビジョン講座 開催報告

令和3年7月13日に手稲渓仁会病院より小島雅和先生を講師にお招きして、「連携で広めよう!薬剤師のチカラ ~薬局薬剤師・病院薬剤師 それぞれの立場から~」と題して慢性腎臓病(CKD)の話題を中心に、先生がご経験された多職種連携の実例を交えながら、アドヒアランス向上に向けた取り組みをご紹介いただきました。

小島先生は、薬剤師がブルーレターやイエローレターなどからの情報をどのような視点で捉えて、どのような意識で患者にアウトプットしていくべきかを解説されました。また、病院薬剤師が多職種連携によって、アドヒアランスの向上に向けてアプローチしていく場合に、医師同士の間の橋渡しやコメディカル同士でお互いの分野を理解し合いながら、それぞれの関係を調整することが肝要であると述べられました。薬薬連携においては、薬局薬剤師の立場として、保険調剤薬局には患者の生活により近い立場でOTCやサプリメントに関するフォローを中心に、患者の生活を守る役割が大切であるとお話しされました。さらに、病院薬剤師とトレーシングレポートを利用したフィードバック等によって連携をとることが、今後さらに重要となる旨を述べられました。

ポートフォリオより、他職種との連携の重要性をあらためて理解できたとの意見やCKDに関する新しい知識を得られたという意見が多数寄せられました。その他今回の講義を拝聴して、栄養士との連携を進めていきたいとの意見もありました。

~アンケートより~

  • CKD治療では、医師・看護師をはじめ、食生活を管理する栄養士や透析を管理する臨床工学技士など多職種連携が非常に重要になるため、薬物の知識にとどまらない広い知識をつける必要があると感じた。今後の業務では、そういった幅広い分野にまたがる知識を積極的につけていき、柔軟な思考でCKDと向き合えるように努力していきたい。
  • 栄養ケア・ステーションが地域住民や自治体、民間企業、医療機関向けの栄養相談、セミナー開催など食と栄養に関する幅広い支援を行う地域拠点の位置付けとなっていることに興味を持ちましした。
  • 慢性腎不全について治療を進めるうえでどのような視点(臨床データなど)から、サポートを行うかについて、詳細に事例から修得することができました。

薬剤師支援
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