北海道医療大学

第1回将来ビジョン講座 開催報告

令和3年6月22日に令和3年度第1回将来ビジョン講座が開催されました。講師に前厚生労働省大臣官房審議官(医薬担当)、現日本製薬工業協会 専務理事の森和彦先生をお迎えして、「薬機法改正の狙いとこれからの薬剤師への期待 ~+薬剤師として知っておいて欲しい最近の話題~」と題して最近の話題から今後の展望を中心にお話しいただきました。

冒頭で人口動態やスペイン風邪とCOVID-19を照らし合わせた内容のお話を述べられました。次に令和2年にCOVID-19により状況が激変したこと、コロナワクチン開発や新薬の開発が非常に早くなっている実態について述べられ、スピーディーな情勢の変化に薬剤師は基本的な情報や知識を備えておくことが肝要であると述べられました。薬剤師の需要と供給は近い将来逆転すると言われていますが、多数の疾患を抱える患者がポリファーマシーとなりやすい問題や外来化学療法を支える担い手としての役割を担うことで新しいサービスが構築されるという期待が持てると述べられました。薬機法の改正については添付文書の電子化の意図が、よりタイムリーに最新の情報が伝達されるためであることや、調剤後の患者フォローについて明文化することが薬剤師の仕事をしやすくすると考えたためであると述べられました。最後に薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会とりまとめ案の内容を踏まえて、対人業務の重要性や教育の充実、今一度薬剤師行動規範を見直して取り組んでいくことが必要であると述べられました。

講座の参加者から寄せられたポートフォリオには、世界情勢が理解できる興味深い内容であったとの意見が多数ございました。また、薬機法改正の意味を理解することが出来、改めて日常業務の中に活かしていきたいとの意見がありました。

~アンケートより~

  • 薬機法が改定になった経緯と趣旨について、理解ができました。薬剤師は処方せんのみに対応するのではなく、改定の内容から薬剤師の資質向上となることを目的としていること、ICT化への対応や予防医療などにも関与していかなくてはならないことなどについて考えることができました。
  • コロナワクチンの開発、様々な治療の進化について、勉強になりました。ワクチンに関しては、患者さんからも質問、心配の相談をよくされます。もっと詳しく、わかりやすく、安心に繋がるように説明したいです。
  • 新型コロナウイルスワクチンの研究開発の現状を知ることができた。現在進行形で様々な企業が研究開発を行なっていることがわかった。

薬剤師支援
センター

Line Instagram X YouTube