北海道医療大学

第1回医療安全対策講座 開催報告

今年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で多くのセミナーがオンラインとなっている中で、今回はまさにその渦中である、世界中で猛威を振るっているCOVID-19に関するWebセミナーが、本学看護福祉学部看護学科教授の塚本容子先生により行われました。

先生は、現在の状況下での感染予防対策を主体に、感染対策の軸、この感染症により何が最も大きな問題となっているのか、なぜ今一段と流行ってきているのか、実際の対策で必要なことは何か、感染経路について、手指衛生の特性と適正な方法、現状の診断報告や発生時の対処方法、そしてポストコロナについてなどの多くのテーマに、非常にわかりやすくかつ端的にお話ししてくださいました。

感染対策の軸として非常に怖いこととして、COVID-19に罹患した患者には無症状者がいることと、ウイルス排出ピークが発症前から起こっているため、感染対策が困難になっていることを挙げられました。そのような中で、今最も大きな問題となっているのがCOVID-19への知識の偏りなどによる社会の分断だと話されました。

メディアによる感染への恐怖を煽るかのような偏った報道により、多くの一般市民は過度に恐れ、より神経質となっている現状があること、またマスクがつけられない乳幼児に対してそれを否定するかのような責め立て、COVID-19患者を献身的に治療、看護している医療従事者や感染者の家族への心無い口撃や嫌がらせ、そのような目に遭うことで、うつを発症したり対人恐怖症となったり自殺をしてしまう人がいることは絶対に避けなければならないことも強く訴えられました。

最後には、この感染症が報告されてから間もなく1年が経ち、色々なことが分かってきた半面、まだまだ不明なことも多々あるなかで、情報社会である今だからこそ正しい情報をうまくくみ取り、原理原則を理解したうえでそれぞれの状況にあった対策を立てることは、新型コロナウイルスという相手を知る上では非常に重要なことであり、そのためにも薬剤師が正しい知識を身に付け、より多くの人が正しく恐れることが出来るよう、積極的に情報発信をしていってほしいとエールを送っていただきました。

~アンケートより~

  • 感染対策の第一線におられる塚本教授から、コロナ感染の特徴や予防における重要な点など実践的な情報を判りやすく教えて頂いた。
  • 現在も感染者が拡大しつつある中、効果的な予防法、意味のないこと、また、医療従事者としてすべきことは何なのか、興味があったので、とても勉強になりました
  • 患者様にはマスクの正しい着用など外出時に感染予防となる正しい知識や手指消毒と同時に手荒れ予防も大切である事も伝えていきたいと思う。

薬剤師支援
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