北海道医療大学

第4回将来ビジョン講座 開催報告

令和元年7月9日、ファルメディコ株式会社代表取締役狭間研至先生をお迎えして第4回将来ビジョン講座が開催されました。今回狭間先生は「医師の働き方改革と0402通知から読み解く薬剤師が取り組むべき2つのタスクシフト」と題されました。

先ず先生は医薬分業率と日本の医療費の推移についてご説明してくださいました。医薬分業の目的について、薬害根絶、多剤併用回避であることを述べられて、現況は一切変わっていないということを鑑みて、先生は薬局3.0という薬理学や薬物動態学などの薬学の見地からアプローチできる体制を整える必要があると述べられました。また患者のための薬局ビジョンに基づいて、立地から機能性の充実へ、そして対物業務から対人業務へシフトする必要があることについて述べられ、その上で薬剤師は薬を渡すまでで仕事を終えてしまわずに患者が薬を服用した後までフォローすることで薬物治療の質は飛躍的に向上するということを述べられました。そのように薬剤師が治療の中で担う役割をタスクシフトすることが医師の働き方改革に繋がり、医師しか担うことの出来ない高度医療に力を注ぐ事が可能になると述べられました。ただし、単純に薬剤師が対物業務から対人業務にシフトするだけでは、現在行っている対物業務がなくなるわけではなく業務負担が増してしまいます。そこで狭間先生は業務のICT化と0402通知に基づいて対物業務はなるべくパートナー、いわゆる調剤助手にタスクシフトしていく必要があるということを述べられました。このようなタスクシフトが上手く成立した暁には医療のイノベーションが起こり、希望ある医療が想像されるという明るい未来の話で本講座を締めくくられました。

本講座の最後には、参加していた本学の学生による質問を、直接狭間先生に受けていただきました。このような事から本講座は垣根を超えた非常に活発で有意義なシリーズになっているという印象を受けました。本講座には59名の方にご参加いただきました。役に立ったとの意見のうち、以下のような感想がありました。

~アンケートより~

  • 在宅件数が多いため、医師との協働、パートナーとの協働を考えなくてはいけない。
  • 昨年の講演会も出席させていただきましたが、内容が重なることなく、楽しく講座を受けさせていただきました。
  • モチベ―ションUP!!
  • 薬剤師として必要なことを改めて知ることができた。
  • タスクシフト、門前の病院に薬剤師の仕事を売り込みたい。
  • 今後の働き方シフトなどに参考できる。

薬剤師支援
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