北海道医療大学

第1回医療安全対策講座 開催報告

平成30年4月11日19時より、北海道医療大学薬剤師支援センターが主催しております、将来ビジョン講座第1回が開催されました。「平成30年度調剤報酬改定の概要を薬剤師に求められる絵姿」という演題で日本薬剤師会、常務理事の安部好弘先生をお迎えして、ご講演いただきました。

平成30年度の診療報酬改定の概要は大きく5つあり、1.かかりつけ薬剤師・地域に貢献する薬局の評価、2.薬局における対人業務の評価の充実、3.後発医薬品の使用促進、4.門前薬局の評価の見直し、5.これら以外での診療報酬改定事項がありました。平成28年度の診療報酬改定では、新たに、対物業務から対人業務に評価をつけた点数改正となり、かかりつけ薬剤師指導料という制度が取り入れられましたが、平成28年から平成30年の2年間の間に、患者からの調査で、かかりつけ薬剤師がいることは患者の健康をサポートできていたことが明確となり、かかりつけ薬剤師指導料は継続し、プラス改定となったとお話してくださいました。

高齢者のポリファーマシーの問題は、薬害問題だけではなく、残薬問題にも多く関係し、日本の医療費の圧迫していることから、2種類以上減薬に繋げた場合には、服用薬剤調性支援料という新たな評価がつきました。

安部先生は、この新な評価においては、「薬剤師としてハードルが高く感じますが、医療機関と薬局、患者との連携が作れるよう、薬剤師の対人業務への評価の基盤を作っているのです。」とお話されていました。

患者の薬手帳の持参率も90%を超え、持参しない患者に対し、持参を促さない薬局には評価を下げる点数もできていました。

大手チェーン店、門前薬局の評価の引き下げと言われていますが、地域の連携や地域貢献をしている薬局へは評価し、それ以外では評価を下げるとメリハリのある点数の改定であると教えてくださいました。

多くの薬剤師が逆風と捉える今回の診療報酬改定は、これから薬剤師のすべきことへの良い追い風であると、凧を例えにして安部先生はお示しくださいました。

薬剤師のあるべき絵姿に向かえば、プラスの点数改定であると思いました。 この研修を通じて薬剤師がやるべきことへの理解が深まりました。

今回の受講者は28名でした。受講者の90%以上が今回の研修内容を「現場で応用することができるのではないかと思う」と回答をいただきました。

~アンケートより~

  • これからの薬剤師像を考える良い機会となった。
  • 今回の内容を元に、自分の働いている店舗の取れる点数を再確認したい。
  • できることからやる。点数がなかったけれど、やっていたものを続ける。できないことは、どう工夫すればよいか考える。

薬剤師支援
センター

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