北海道医療大学

第1回臨床薬学講座 開催報告

平成30年10月16日に、明治薬科大学から石川洋一先生をお招きして「未来を創る小児期医療~小児薬物療法と認定薬剤師制度について~」と題されまして、小児薬物療法に関する講演が開催されました。

先生はまず小児医療の現場を写真で示しながら、日本と海外の違いや現場での治療の様子についてご説明くださいました。そして日本の少子化の現状が仕方ないものではなく、海外と比較しても日本特有の特徴があることから問題の深刻さを啓発され、アドボカシーの精神から一人一人が考え、子供や母親を守って行くことが大切なことであると述べられていました。薬物療法については抗菌薬やワクチンの現状をはじめとして、適応外使用がほとんどである現状はありますが、海外で確立したエビデンスに基づいてガイドラインとしてしっかり整備されていることから学習し、薬物には副作用はつきものであるが、薬剤師が管理することで薬を安全に使えるということを子供である患者自身をはじめ、保護者にも理解し安心してもらうことが肝要であると述べられておりました。小児薬物療法認定薬剤師制度については、病院薬剤師はもちろんのこと、保険調剤の薬剤師も広く受け入れられているというお話から、学ぶ機会、一つの問題解決に取り組むネットワークの構築を目的とされているとお話されており、広く活用してほしいということを述べられておりました。

本講座には38名の方にご参加いただきました。また参加者の内訳は病院薬剤師と薬局薬剤師の割合が半数ずつと広く関心があった事が見受けられ、アンケートの結果より、ほぼ全員が理解できたと回答いただいていることから、非常に分かりやすい内容であったこと、さらに臨床の現場で応用が可能との回答が多数を占めたことから、職場環境を問わず薬剤師にとってすぐに業務に活かすことができる大変意義が大きく、充実した講座内容となったことが分かりました。

~アンケートより~

  • 小児薬物療法認定薬剤師の制度について知りたかったので役に立った。
  • 今月行われた小児臨床薬理学会にも参加させて頂きました。その中でも多く伝えられていた情報が今日の講座にもりこまれていたと思います。さらに理解が深まりました。
  • 現場で小児の中耳炎、インフルエンザの患者様に投薬することがありますので、今回の内容を応用していきたいと思います。

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