北海道医療大学

第2回将来ビジョン講座 開催報告

平成28年5月11日19時から北海道医療大学薬剤師支援センターが主催しております「将来ビジョン講座~プロフェッショナルな薬剤師を目指して~」の第2回が開催されました。「セルフメディケーションと検体測定」をテーマに、株式会社二十四軒薬局代表取締役高市和之先生をお迎えしてご講演をいただきました。

薬局・薬剤師の任務のひとつである「公衆衛生の向上」を達成するためには従来の保険調剤だけではなく、病気にしない・薬を飲ませないという一次予防に目を向けることが非常に重要です。本講演では、プライマリケアのためのツールとしての薬局・薬剤師による検体測定室事業を通して、セルフメディケーションの考え方やその実践例についてお話をいただきました。

とりわけ、糖尿病の撲滅への可能性について、管理栄養士や歯科医師、歯科衛生士などの多職種との連携や地域との関わり方は非常に新規性の高いものであり、健康な方に関われる薬局の在り方について感銘を受けました。近年では地域医療の中の「在宅療養」が脚光を浴び、在宅ケアに向かう薬剤師が増えておりますが、薬局・薬剤師提案型の在宅薬剤管理のスタート例はほかのモデルに比べて少数となっています。しかし、検体測定室事業を通して健康な方の生活を見ていくことで、いざ在宅ケアが必要になったときに自分の患者として胸を張って提案できるのではないでしょうか。薬が必要になってからだけを見る「かかりつけ薬剤師」ではなく、真の意味で寄り添う薬局・薬剤師が必要であると学びました。

今回の参加者は36名でした。中には管理栄養士の方の参加もあり、質疑応答でも多職種で病院にかかる前を見る薬局・薬剤師について議論が進みました。たくさんの方にご参加いただき、それぞれの薬局・薬剤師の将来を見つめることが出来たのではないでしょうか。

次回は、在宅療養やセルフメディケーションの分野で話題になっている口腔環境ケアを始め、歯科医療従事者と薬剤師との連携など歯科と薬剤師の関わりについて学びを深めていきます。

~アンケートより~

  • 今までの薬局、薬剤師のあり方から、どのようなニーズを見つけて、どのように形にしていったのかが良くわかりました。
  • なかなか聞くことができない内容でしたのでとても参考になりました。
  • 今現在ではなく、将来をみすえた活動は大切だと思った。
  • 今後の薬局薬剤師の役割を理解できました。
  • 現場の方の話が、一番分かりやすくてよかった。

薬剤師支援
センター

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