北海道医療大学

第2回臨床薬学講座 開催報告

平成29年1月30日19時から北海道医療大学薬剤師支援センター主催の臨床薬学講座第2回が開催されました。一般社団法人 Sapporo Medical Academy (SMA) 代表理事 岸田直樹先生を講師としてお招きし、「病態生理から考える!在宅でも必要となる感染症の知識~どこまでカバーする?いや治療する?誤嚥性肺炎へのアプローチ~」という題目で講義を行っていただきました。超高齢社会を迎えた今、病院以外に在宅の領域での医療の充実が求められてくることが必須となってきます。先生は誤嚥性肺炎について病態の基礎を分かりやすく説明してくださった上で、大前提として抗菌薬による治療が必要なのかどうかまで判断できるようにまとめて下さいました。誤嚥をしてしまった理由や誤嚥をした後の肺の状況、どのような因子が存在していた場合に誤嚥性肺炎は成立しやすいのか、それらを考慮した上で抗菌薬による治療は必要か、抗菌薬による治療を行う場合どの抗菌薬を選択すれば良いのかを順を追って理解することが出来ました。中でも誤嚥性肺炎成立の原因の一つに、胃内での殺菌作用を弱める要因と成りうる薬剤としてプロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカーを挙げられていたことは非常に興味深い内容として強く印象に残っております。

今回の講義には31名の方に参加していただき、病院薬剤師と調剤薬局薬剤師の割合は半数ずつで構成されていました。講義の最後には記入式の質疑応答の時間を作っていただき多数の質問が寄せられていました。参加者全員が今回の講義は役に立ったと回答しており、歯切れの良い簡潔な説明内容がとても理解しやすかったとのご意見もいただいております。今後も本学の講座におきまして先生の講義を拝聴できる機会に期待するとともに、先生の益々のご活躍をお祈りしまして今回の開催報告とさせていただきます。ご講演賜りました岸田先生に心より感謝申し上げます。また、ご参加いただきました皆様誠に有難うございました。

~アンケートより~

  • 歯切りのいいテキパキとした説明でわかりにくい抗菌薬の使用に理解が深まりました。
  • 誤嚥予防の方法を知れてよかったです。
  • とてもわかり易かったです。簡潔でまとまっていてよかったです。

薬剤師支援
センター

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