第3回臨床薬学講座 開催報告
平成28年2月23日19時から北海道医療大学薬剤師支援センターが主催しております「臨床薬学講座 糖尿病患者への栄養管理と薬物治療」の第3回が開催されました。症例から考える糖尿病服薬指導をテーマに、萬田記念病院 薬局主任の久嶋真紀子先生をお迎えしてご講演をいただきました。
本講演は、薬剤師としての糖尿病患者への関わり方を考える研修でした。糖尿病の薬物治療を適正に実践するために、症例を通してアプローチの仕方を考察し、知識・技術を深める研修内容でした。
症例内容としては、糖尿病治療受け入れ不良患者、糖尿病腎症を有する患者、視力障害を有する患者へのアプローチでした。Plan、Do、Check、ActionのPDCAサイクルによる問題解決思考と、患者の行動変化ステージに合わせた介入法から、糖尿病のチームアプローチについて学びました。
950万人に上る糖尿病有病者。糖尿病予備軍も合わせると約2050万人に上ると言われています。また、近年、内服薬や注射薬を合わせて多数の糖尿病治療薬が発売されています。そのため、継続治療への心理的支持や治療技術の指導が多様化し、指導の評価法についても各職種の持つ範囲が広がり、かつ専門性が深くなっています。糖尿病患者への療養指導において、良好な代謝コントロールを維持し、合併症の発症予防、進展抑制するためにも、患者の疾患重症度、体調、環境なども考慮した服薬指導が大切であると感じました。
今回の参加者は21名で幅広い年齢層の方にご参加していただけました。また、薬局薬剤師、病院薬剤師が均等にご参加していただけました。次回の臨床薬学講座では、「糖尿病治療薬のトピックス」をテーマに、本学薬学部教授の小林道也先生をお招きしてご講演していただく予定です。
~アンケートより~
- 飲酒習慣、視力障害が出ている方へのデバイス、注意点など様々な発見があった。
- 非常に有意義。
- 抗菌学、基礎と応用、症例などのテーマを希望。