北海道医療大学

第2回認定・専門薬剤師講座 開催報告

10月6日(土)15:00から北海道医療大学薬剤師支援センターの薬剤師研修講座として「認定・専門薬剤師講座:これからの認定・専門薬剤師」の第2回を札幌サテライトキャンパスで開催いたしました。今回は、虎の門病院薬剤部 林昌洋先生に「医薬品情報専門薬剤師(日本医薬品情報学会認定)について」をテーマにご講演いただきました。

膨大に存在する医薬品情報の海の中から、医薬品情報専門薬剤師はどのような役割を担っていくべきかについて、具体的な事例を挙げながらご説明いただきました。例えば、病院において薬剤師は医療チームの一員として、各診療科において他の医療スタッフとともに患者の薬物療法の適正化に貢献していますが、医薬品情報専門薬剤師は単に一つの診療科、一人の患者に対応するだけでなく、病院内全体を俯瞰して情報受容者に対して適切な情報の収集・加工そして提供することを努めていく必要があります。特に、医薬品の有効性と安全性については、国内外に数多くの情報が存在し、またその情報を適切に処理できる能力を兼ね備えた薬剤師が適正に加工することが重要であると述べられました。新薬採用時には、添付文書やインタビューフォームのみならず、新薬の承認申請時に提出された資料を入手することも必要です。また、薬理効果について海外の論文を収集して副作用を予測して、院内独自のイエローレター・ブルーレターを発行したり、臨床検査の必須化を義務付けるなど、薬の専門家としての薬剤師職能を十分に発揮することが肝要であります。

最後に、医薬品情報専門薬剤師は他の専門薬剤師とは異なり、病院勤務薬剤師のみならず、保険薬局、行政、大学教員に対しても門戸が開かれていることも特徴であるとご説明がありました。今後、医薬品情報専門薬剤師を目指そうとする薬剤師にとって、非常に参考となる内容でした。

~アンケートより~

  • 医薬品情報を自分で適切に使用できれば(見ることが出来れば)、添付文書のおかしな点などにも気付けて、治療や医薬品安全に寄与する事ができるとわかりました。
  • 医薬品情報薬剤師についてだけでなく、医薬品の適正使用の推進から、医療制度、関連法規など、医療情報に関して多岐にわたり説明していただいて、大変勉強になりました。
  • 添付文書をうのみにするだけでなく、治験データや様々な情報を自分で見てみようと思いました。
  • 外国での医薬品の安全に関する現状にもインフォメーションしていただけて、大変勉強になりました。
  • その他のセミナーでもある様に、日頃からの医薬品使用状況を調査検討する重要さを学ぶことが出来ました。

薬剤師支援
センター

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