2025年3月7日 (金)、第38回薬学教育・研究談話会が開催されました。
薬学教育・研究談話会は、各教員がそれぞれの専門とする研究内容や、教育に関する取り組み事例を発表します。
定期的に開催しており、分野を越えた共同研究の推進や教育手法・ツールの共有をねらいとしています。
第38回では薬学教育推進講座(薬学教育支援室)前田直良教授が「がんや炎症性疾患に対する創薬研究に関する研究」をテーマとして、最近の研究成果を発表しました。
ウイルス学や免疫学を専門とする前田先生は、学生時より一貫してレトロウイルス感染により発症するがんを研究対象の1つとしています。最近もヒトT細胞白血病ウイルス1型感染により発症する成人T細胞白血病の患者細胞に対して、細胞死を誘導するモノクローナル抗体を独自に樹立してきました。本談話会では、そのモノクローナル抗体と抗原との相互作用について、物理化学的、あるいは構造生物学的手法を駆使した研究成果を示されました。今後もモノクローナル抗体の細胞死誘導機序の全貌を明らかにすることで、アカデミア発の抗体治療薬としての開発に繋がることを目指しています。
会場からも複数の専門的な質問があり、非常に活発な討論が行われました。
今後も、学生だけでなく教員も学び続けられる場として当会を継続してまいります。