ココロもカラダも元気になる!
元気の種って?  |  食と健康 |  元気が出る植物写真  |  堀田清の元気が出るお話

ブログ「堀田清の元気が出るお話」

すずしろの花



北海道医療大学 薬用植物園・北方系生態観察園

植物エネルギーと漢方

第4回 『容平』

 漢方では、人の健康というのは、『静かな湖上を風で流れる船のようなもの』だと説いています。風にさからってもいけないし、船上であわてて身体揺り動かしてもいけない。自然の流れの中にゆっくり身を任せよ。ということなんです。そして四季それぞれに応じた調和法があるということなんです。
 植物エネルギーと漢方のお話第4回目は「秋」の過ごし方をお話します。巻頭に示した図がそうなんです。『容平(ようへい)』といいます。「万物は成熟し、容(かたち)が平定することを意味します。地の気は粛清にして、物みな色彩鮮明である。」と教えています。

@早寝早起きをしなければならない。
A鶏さながら、日暮れれば眠り、明ければ起きる。
B士気はつとめて平静を保ち、秋月の草木を枯死させる粛殺の気が、人体に及ぼす悪影響の緩和をはかなければならない。
C精神も十分ひきしめて、秋気と人体との融和をはかなければならない。
Dこれからの努力によって肺気を清浄に保つことができる。と説いています。

 巻頭の写真は、小真弓(コマユミ)といいます。花は本当に地味なんですが・・・秋、特に夕日は浴びるとその姿は一変します。まさに秋って感じですね。

 現代人、特に大都会で生活する人にとっって(私もです)、今、一番難しく、お金のかかる健康法ではないでしょうか?

 北海道医療大学・北方系生態観察園の秋をお見せしましょう。

下の作品は・・・大亀の木(オオカメノキ)さんを同じアングルから季節ごとにに撮影したものですが・・・色づいていく様が見てとれませんか?

 次もオオカメノキさんなんですが・・・、左側の緑の写真は今年伸びた枝から出た若葉なんです。本当にステキな黄緑色なんです。で、右側は北海道の晩秋、に弱い光を浴びてる葉っぱさん。漢方の教え通りですね。

 10月の上旬といえば、北海道の高い山では初冠雪の声も聞こえてくる季節です。下の写真は、3年前に森の中で、木の切り株に腰をかけて見上げたら・・・・クモの巣が枯れ果てた葉っぱを紡いでる感じがしました。主役のクモさんは・・・当然もういなんですよ。空き家なんです・・・

最後の写真は小豆梨(アズキナシ)の色づいた実なんです。夏の巻頭の写真はその可憐な花。この小豆梨はバラ科の高木なんです。なので、通常は樹齢の高い大きな木にしか花が咲かないので、花や実を簡単には見ることができないはずなんです。

2年前、私の身長くらいの幼木にたくさん花が着いたので、目の前でマクロアートな世界を十分に堪能することができました。同じアングルから撮ったんですが・・・漢方の世界そのままですね(笑)。