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ブログ「堀田清の元気が出るお話」

すずしろの花



北海道医療大学 薬用植物園・北方系生態観察園

植物エネルギーと漢方

第3回 『蕃秀』

 植物エネルギーと漢方のお話の3回目です。
 巻頭の図は四季に応じた自然との調和法の「夏」の過ごし方を示したものです。夏は蕃秀(ばんしゅう)と称し、万物が成長して繁栄華美なることをいいます。天地陰陽の両気が盛んに交合し、万物に花咲かせ実らせる。
@いくらか夜更かしをしても良いが、朝は早く起き、炎天の日長に倦(う)まないよ
 うにつとめなければならない。
A気持ちは常に愉快さを保ち、怒気を含まないように注意しなければならない。
B植物が開花するように、人体にあっても内の陽気を皮膚を通じて外に宣通放散し
 うるように、全て外界志向させなければならない。と説いています。

 夏は陰陽がはっきりしてます。太陽の当たるところは猛烈に暑いのは当然なんですが・・・実は木々がいっぱいの森の中はひんやり、涼しいんです。なんたって、暑い日差しを、木々の緑の葉っぱが遮っているので、寒いくらいなんですよ。温暖化で都会は亜熱帯気候にどんどん近づいているとか・・・でも・・・亜熱帯地方には一般的には緑がたくさんのジャングルがありますが、大都会はただ暑いだけなんで、色々な問題が起こってますよね。果たして、最先端の科学技術だけで、温暖化の根本的な解決方法が見つかるのでしょうかね。はなはだ疑問です。北海道は世界的にみても本当に緑が多く、四季の季節感がはっきりしているすばらしい大地です。北海道に住んでいる私たちは世界中に色々なステキな事を発信できるのではないかと思ってるのですが・・・そうは思いませんか?
 身近な所。北海道医療大学・北方系生態観察園内の夏を見てください。
先ずは、散策路を歩いてると、目の高さにこんなのが飛び込んできます。下の写真を見てください。

 大亀の木っていいます。どうです、暑い日差しも緑の葉っぱを通ってくると、本当に透明感のあるすがすがしい青い色の光線になるんですよ。

で、しゃがんで、視線を下げて地面近くを眺めてみると・・・林床に息づく小さな植物たちを発見します。下の写真は・・・

車葉衝羽根草(クルマバツクバネソウ)の花が紫色の実になっていく途中のステキな姿が目に飛び込んできました。林床は本当に暗く静かなたたずまいです。

 地面から視線を少し上げてみると、この時期に姿を見せてくれる・・・・・

 そうです。舞い降りるオレンジ色・・・こと車百合(クルマユリ)のステキな姿が・・・透明感のある青い光といっしょに・・・感じることができるんです。まあ、この時期虫たちもブンブン飛んでますが・・、森の中に虫が飛ぶことは森が健全な証拠。人より多めに流れてる血を少しくらい分けてあげようか(笑)くらいな気持ちで森の中でこのオレンジ色を堪能してます。もっとも、蚊取り線香は常備していますけど(笑)。

 ということで、暑い日差しの夏でも森の中は漢方でいうところの陰の状態なんです。ちゃんとバランスがとれてるんですよ。