北海道医療大学

学科の三方針

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

薬学部薬学科の教育目標に基づき、卒業のために以下の要件を満たすことが求められる。これらの要件には、薬剤師 として社会で活躍するための基本的な10の資質*の養成が含まれる。

  1. 医療人として求められる高い倫理観を持ち、法令を理解し、他者を思いやる豊かな人間性を有する。
  2. 有効で安全な薬物療法の実践、ならびに人々の健康な生活に寄与するために必要な、基礎から応用までの薬学的知識を修得している。
  3. 多職種が連携する医療チームに積極的に参画し、地域的および国際的視野を持つ薬剤師としてふさわしい情報収集・評価・提供能力を有する。
  4. 卒業研究や実務実習等を通じて、医療の進歩に対応できる柔軟性、高度先端技術の理解と活用、ならびに臨床における問題点を発見・解決する能力を有する。
  5. 後進の育成に努め、かつ生涯にわたって常に学び続ける姿勢と意欲を有する。

*薬剤師として求められる基本的な資質
① プロフェッショナリズム
② 総合的に患者・生活者をみる姿勢
③ 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
④ 科学的探究
⑤ 専門知識に基づいた問題解決能力
⑥ 情報・科学技術を活かす能力
⑦ 薬物治療の実践的能力
⑧ コミュニケーション能力
⑨ 多職種連携能力
⑩ 社会における医療の役割の理解

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

薬学部薬学科の学位授与の方針に基づき、全学年を通して、「薬学教育モデル・コア・カリキュラム」に基づく教育・研究に加えて本学独自の教育課程を展開する。また、チーム医療の重要性を体験する教育プログラムなどを通して、本学で学んだアイデンティティが自覚できるプログラムを構築する。その教育課程の編成・実施の方針を以下に示す。

  1. 高い倫理観と豊かな人間性をもつ薬剤師を養成するため、倫理や法規制度に関連する科目ならびにグループ討議を多用したコミュニケーション教育科目を配当する。
  2. 薬学専門教育へ向けての基礎学力向上を目的とした教育プログラムを低学年において配当する。また、基礎薬学領域から社会薬学領域、衛生薬学領域、医療薬学領域、臨床薬学領域へと順次段階を経て総合的に修得できるよう、専門教育科目を中心とした教育プログラムを展開する。
  3. 医療系総合大学の利点を活かし、薬剤師を含めた医療従事者の職能を理解し、チーム医療の基礎となる全学部共同の教育科目を配当する。また、長期実務実習を配当し、4年次までに修得した知識・技能・態度を医療現場で実践して、地域的視点および国際的視野を持つ薬剤師として必要な基礎的・応用的能力を養成する。
  4. 4年次から6年次にかけて、科学者としての薬剤師の能力を涵養するために、配属講座にて少人数制による総合薬学研究を行う。併せて、下級学年の学生の実験指導を通じて、後進の育成の重要性を体感する。
  5. 科目の評価は、知識領域については主に試験、技能や態度についてはレポート・チェックリスト・ルーブリック等を用いて評価する。薬学実務実習についてはルーブリックをもとに形成的評価を継続的に行い、指導薬剤師および実務家教員による総合評価を行う。卒業研究は、配属講座教員による形成的評価、卒業研究論文および発表会の内容についてルーブリック等を用いて評価する。
  6. 6年間の統合された学修評価は、1年次から担任との面談(年2回)によって作成されている学生カルテや自己評価シートを用いて、配属講座担当教員との面談によって到達度を評価する。また、各科目とディプロマ・ポリシーの関連性と科目評価を統合した「ディプロマ・ポリシー到達度可視化システム」を面談等で活用する。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

薬学部薬学科では、学位授与の方針の要件を修得し、チーム医療を始め地域社会や国際社会に貢献できる自立した薬剤師を養成することを目標としています。そのため、本学科では学位授与の方針の要件を、より効果的に達成しうる資質を持った以下のような人材を広く求めます。

  1. 保健・医療・福祉活動を通じて社会に貢献しようとする意欲がある人
  2. 生命を尊重し、他者を理解し、大切に思う心がある人
  3. 薬学を学ぶ基礎学力*を有し、高い学習意欲のある人
  4. 主体性を持って様々な人々と協同して学ぶ意欲のある人
  5. 他の医療スタッフと協働し、薬剤師として活躍したいという強い意志を持っている人
  6. 薬学分野の様々なことに強い好奇心と探求心を持ち、最新の知識・技術を常に学び続けようとする人

*基礎学力について
薬学部薬学科では、入学後、専門科目の基礎として、医薬品の定量的な扱いのための化学計算、物性の理解のための物理化学、医薬品が作用する生体の働きを理解するための有機化学・生化学などの科目があります。また、国際的に用いられている医薬品の理解には英語、そして実験実習には英語論文の理解が必要です。すなわち、高校で学習した数学、英語、化学、生物、物理などの知識や考え方を有効に活用することが学修成果を高めることにつながります。
ここに示す「基礎学力を有し」とは、上記科目を高校で履修していることをさします。
ただし、理科3科目全ての履修は限定されるため、少なくとも1科目を履修しており、未履修の科目については合格後に本学が提供する教育プログラムを受講することを推奨します。

なお、入学者選抜区分ごとの入学希望者に求める能力、水準等の判定方法は以下のとおりです。適性を総合的に評価して入学者を選抜します。

「総合型選抜」は、これまでの学習・活動履歴や人物ならびに目的意識と入学後の学習意欲を面接・プレゼンテーション・調査書等により評価します。また学力試験により基礎学力を評価します。

「学校推薦型選抜」は、学校長等からの推薦をうけて、人物ならびに目的意識と入学後の学習意欲を面接・プレゼンテーション・調査書等により評価します。また学力試験により基礎学力を評価します。

「一般選抜・共通テスト利用選抜」は、これまでの学習・活動履歴や人物を調査書等により評価し、学力試験により、英語・数学・理科等の多様な基礎学力を評価します。

「社会人特別選抜」は、人物ならびに目的意識と入学後の学習意欲を面接・プレゼンテーション・調査書等により評価し、さらに学力試験により基礎学力を評価します。

「外国人留学生特別選抜」は、人物ならびに目的意識と入学後の学習意欲及び日本語能力を面接・プレゼンテーション・調査書等により評価し、さらに学力試験により基礎学力を評価します。

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