7月12日(土)に札幌市中央区の社会福祉総合センターにて、第5回「ともに歩む会」が開催されました。今年は新たに高校生ボランティアも参加し、パーキンソン病と向き合う方々と本学リハビリテーション科学部理学療法学科の学生、高校生が一堂に会する貴重な交流の場となりました。
当日の様子と活動内容
当日は午前10時から準備を開始し、学生・高校生によるリハーサルで入念な準備を行いました。13時からの交流会では、まず参加者間の親睦を深めるレクリエーション活動を実施し、和やかな雰囲気の中で交流がスタートしました。
続いて、北海道脳神経内科病院の小林拓司氏(本学科3期生)を講師にお招きして「パーキンソン病の転びやすさと歩行補助具」をテーマとした講話・体験会を行いました。参加者は実際に歩行補助具に触れながら、パーキンソン病の症状や日常生活での工夫について具体的に理解を深めることができました。専門的な内容でありながら、実体験に基づいた分かりやすい説明により、参加者全員が熱心に耳を傾けていました。
その後の座談会では、日常のリハビリテーションに関する相談から夏に楽しみにしていることまで、様々なトピックについて活発な意見交換が行われました。世代を超えた参加者同士が互いに支え合い、学び合う温かい交流が生まれ、予定時間を超えても話が尽きない様子でした。
今回初参加となった高校生ボランティアも積極的に交流に参加し、医療・福祉分野への理解を深める貴重な体験を得ることができました。学生にとっては教科書だけでは学べない当事者一人ひとりの声に耳を傾ける実践的な学びの場となり、パーキンソン病当事者の皆さんにとっては若い世代から元気をもらい、社会とのつながりを再確認する機会となりました。
「ともに歩む会」とは
「ともに歩む会」は、新型コロナウイルスの影響で人と人とのつながりが失われがちだった2021年に始まり、今年で5年目を迎える歴史ある活動です。パーキンソン病と向き合う方々と将来理学療法士を目指す北海道医療大学の学生が交流することを目的とし、現場の理学療法士の方々や教員のサポートを得ながら学生が主体となって企画・運営を行っています。この会は参加するすべての人にとって意義深い活動として位置づけられており、当事者の方々にとっては社会参加の機会、学生にとっては実践的な学びの場、そして今年から参加した高校生にとっては将来を考えるきっかけとなる貴重な体験の場として機能しています。世代や立場を超えた温かい交流を通じて、すべての参加者が互いに支え合い、学び合うことを大切にした取り組みです。