北海道医療大学

第1回将来ビジョン講座 開催報告

平成31年4月9日19時より、北海道医療大学薬剤師支援センターが主催しております、将来ビジョン講座第1回が開催されました。「【健康サポート薬局】薬局・薬剤師を取り巻く現状と今後の課題について」という演題で北海道薬剤師会 常務理事の山田武志先生をお迎えして、ご講演いただきました。

少子高齢化の日本が置かれている現状として、高齢化による医療介護の需要増大、人口減少による社会保障制度の維持困難、労働人口減少による医療介護の働き手の減少があります。そのような背景で今後の薬局のあるべき姿をお話ししてくださいました。

右肩上がりだった処方箋受取率も横ばいになり、薬局業務も対物業務から対人業務へと見直されております。患者中心業務に取り組むに当たり、かかりつけ薬局・薬剤師の機能を4つのアクセスに沿って教えてくださいました。

1つ目のラストアクセスでは、主に調剤業務が該当し、医療経済の貢献や医薬分業のメリットを国民へ伝えていく必要があります。その中で、紙のお薬手帳の保有と活用に乖離があり、電子お薬手帳を導入することで問題解決へと繋がると教えてくださいました。2つ目のファーストアクセスでは、健康寿命延伸のためにセルフメディケーションの推進や、介護用品・衛生材料等の供給体制を整えるために北海道薬剤師会事業のVPCSの活用についてお話してくださいました。3つ目のチームアクセスでは、介護需要増大による在宅医療、地域包括ケアへの参画の必要性について、4つ目のソーシャルアクセスでは、新オレンジプランとして認知症対応力向上研修についてお話してくださいました。

また、これらかかりつけ薬局・薬剤師の機能を備えて、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援できる“健康サポート薬局”の社会的役割について纏めてくださいました。

健康サポート薬局はまだまだ届出数は少ないですが、社会リソースとしての役割があります。処方箋調剤だけをする薬局ではなく、地域医療の質向上を図り、患者・地域住民のための薬局を作っていかなければいけません。薬局の本来あるべき姿を見直す良い機会に来ているとお話してくださいました。

今回の受講者は31名でした。タイムリーなお話もあり、多くの受講者から、「役に立った」、「理解しやすい」と好評の声をいただきました。

~アンケートより~

  • 薬剤師の今の現状や薬機法の改正について知りたかったので、とてもよかった!!
  • 次回の改正の見直しがわかった。大変わかりやすくて勉強になったので、再び講義してほしい。
  • 病院薬剤師にとっても分かりやすくお話し頂いた。

薬剤師支援
センター

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