第1回臨床薬学講座 開催報告
平成28年8月10日19時から北海道医療大学薬剤師支援センターが主催しております、「臨床薬学講座~基礎から学びなおそう「臨床薬学」」が開催されました。「薬剤師国家試験から見た実務実習のポイント」をテーマに北海道医療大学薬学部 教授の小林美智也先生にご講演いただきました。
ここ数年の薬剤師国家試験問題の実務問題では暗記で解けない問題が増えて来ています。
第99回薬剤師国家試験では、「考える力」「基礎力」「医療現場での実践力」を問う問題が増加し、今後も長期実務実習で学んできたことを国家試験問題に出題されると言われています。
教育の原点は,人を育むことであり,教育者は自分の持つ知識を伝えるだけでなく,薬剤師としての基盤形成を促し,自立した薬剤師を育成します。学部の授業内容には正解がありますが,臨床現場の問題解決には既知の情報が無く,正解が見つからないことや正解が無いこともあります。正解でなくても最善の策を求めて,さまざまな情報を総合判断することが常に求められます。
高度に発展した近代医療においては,医師・薬剤師・看護師等が一体と成って患者を中心としたチーム医療に取り組むことが不可欠であり,医薬分業のもと,薬剤師が医師と薬物療法の議論をすることは必然の行為となりました。そのために6年制で身に付けるべき技能は、問題解決能力や臨床能力ではないかと思います。今回の研修では、実際に出題された国家試験問題を一緒に解きながら、私たち実務実習指導者が、どのような指導を行っていけばよいか、学ぶことができました。
研修を受講された方々は4年制卒の病院薬剤師、調剤薬局薬剤師、6年制卒薬剤師、現役薬学生と多数参加いただき、アンケートでも86%の方が、大変役に立ったと回答がありました。当日受付の受講者も多数いらっしゃいました。
次回は日本在宅薬学会、理事長狭間研至先生に、地域包括ケアにおける薬剤師の役割を医師の視点でお話して頂きます。
~アンケートより~
- 実務実習に来た学生に教えるポイントがよくわかりました。
- 卒業後、国家試験を見る機会がなかったので久しぶりに新鮮な気持ちになりました。
- 学生実習を今後行うに当たり、どのようなことを意識すれば良いかわかったため。
- 良い刺激になりました。学生指導の参考にさせて頂きます。