北海道医療大学

第4回 臨床薬学・地域医療講座 開催報告

3月21日(土)15:00から北海道医療大学薬剤師支援センターの薬剤師研修講座として「臨床薬学講座・地域医療講座:慢性腎臓病(CKD)患者へのファーマシューティカルケア」の第4回をACU小研修室で開催しました。本講座は、日本腎臓病薬物療法学会における「腎臓病薬物療法専門・認定薬剤師の単位基準として認める研修会」として3単位の認定を取得して実施しております。第2回から第4回は、本学薬学部の小林道也教授を講師に、3回シリーズで「CKD患者に対する薬学的アプローチ」をテーマとして開講され、第4回は、「CKD患者に対する薬学的アプローチ③CKD患者への処方設計」と題して行われました。

まず始めにCockcroft-Gault式やe-GFR式などを用いる腎機能評価について説明がありました。次に、Giusti-Hayton法を用いて薬剤の腎排泄率から、投与量や投与間隔の設定について分かりやすく解説されました。薬物の腎排泄の寄与を推測するために、ラフチジンとダビガトランエテキシラートを例にして、添付文書やインタビューフォームから投与設計に必要な情報(薬理活性体の薬物濃度、腎障害患者や透析患者の薬物動態、吸収率や腎排泄率の推定など)を得る方法と解釈について説明があり、薬剤師として提案できる内容について説明されました。腎障害のある患者への薬物投与設計は、有効性と安全性のバランスを考慮することが重要であることが理解できました。抗菌薬の投与設計として、抗菌薬のPK/PD、消失経路について説明され、腎機能低下時の抗菌薬の投与方法について詳しく説明されました。他にもCKD患者における抗凝固薬や鎮痛薬の投与設計、OTCの使用上の注意についても説明されました。

今回の内容も前回までの内容と同様に、現場での実践に生かせる大変参考になる内容でした。

~アンケートより~

  • 理解しているはずのことを再確認できた。
  • 実症例、薬品を使用した内容が実際の業務に即していてよかったです。
  • 抗生剤の投与設定わかりました。
  • 普段はなかなか意識していない基本を整理できた。
  • 普段から意識して知識の整理を行っておくことで、臨床の場で必要時に対応が可能である。

薬剤師支援
センター

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