第3回 臨床薬学・地域医療講座 開催報告
2月17日(火)19:00から北海道医療大学薬剤師支援センターの薬剤師研修講座として「臨床薬学講座・地域医療講座:慢性腎臓病(CKD)患者へのファーマシューティカルケア」の第3回を札幌サテライトキャンパスで開催しました。本講座は、日本腎臓病薬物療法学会における「腎臓病薬物療法専門・認定薬剤師の単位基準として認める研修会」として3単位の認定を取得して実施しております。第2回から第4回は、本学薬学部の小林道也教授を講師に、3回シリーズで「CKD患者に対する薬学的アプローチ」をテーマとして開講いたします。
第3回は、「CKD患者に対する薬学的アプローチ②CKDに対する治療薬」と題して行われました。まず始めに前回の復習として、腎臓機能と役割、CKDに伴う関連疾患について、再度解説して頂きました。
今回はCKDに併発する種々の合併症をコントロールするために重要な薬物療法について分かりやすく解説されました。特に腎性貧血、骨ミネラル代謝異常、心血管病変の治療や管理は生命予後に影響を及ぼすため重要であり、生活(食事)指導と薬物療法が基本になることが強調されていました。CKDステージ分類の説明があり、各ステージ別に生活習慣と食事指導、さらに血圧、血糖値、脂質、貧血などの各症状の管理基準について最新のガイドラインを使って説明がありました。腎臓機能を温存するために、腎保護作用を有するRAS阻害薬による血圧コントロール、エリスロポエチン製剤による腎性貧血治療、二次性副甲状腺機能亢進症における血清リン、カルシウムの管理の治療法(9分割図)など説明があり、薬物の使い分けが理解できました。また我が国に多い透析患者に対するCKD-MBD治療薬について詳しく説明をして頂きました。
第2回から引き続き、今回も現場での実践に生かせる大変参考になる内容でした。
~アンケートより~
- さらに自分でまた学習、学ぶ時に詳しくわかりやすい講義です。
- 現在、大学の講義で受けている薬が、どのようにして用いられるのかが分からなかったので、それが理解できて良かった。
- 今まさに臨床、仕事場で使用している治療薬なので勉強になります。