第3回地域医療講座 開催報告
平成25年度 地域医療講座「学び直し薬物動態学」3回シリーズ最終回は、本学薬学部の小林道也教授を講師に9月24日(火)18:30から、「薬物動態パラメーターから腎障害などの患者さんにおける投与量の妥当性を判断する」と題して行われました。
まずはじめに、腎排泄型の薬物について解説されました。ガスター®錠のインタビューフォーム(以下IFと略)に記載されている薬物動態学パラメーターを用いて、腎機能低下時の血中濃度を予測し、Giusti-Hayton法により腎機能低下時の投与量のシュミレート方法について解説されました。さらに、その値を添付文書に記載されている腎機能低下時の投与法と比較し、その妥当性について評価されました。ジャヌビア®錠についても同様に評価されました。一方、メインの排泄経路が肝であるディオバン®において同様に腎機能低下時の血中濃度をシュミレートしたところ、その排泄は腎機能低下の影響を受けないことが確認されました。今回の講演は、本講座第1回、第2回で学んだことを踏まえて、IFの薬物動態パラメーターから腎機能低下時の投与設計を行うという、現場で非常に有用な内容でした。
~アンケートより~
- 実際のIFを使用した計算方法を提示してくれた。
- データを用いた時、どの程度が実際に役に立つか・疑わしいかの基準となった。
- 例を用いてわかりやすい。
- データを用いる時の基準ができ、臨床での判断に役立つ。
- 臨床での判断に役立つ内容が得られた。
- 大変勉強になりました。どうもありがとうございました。