第1回地域医療講座 開催報告
平成25年度の地域医療講座は、本学薬学部の小林道也教授を講師に「学び直し薬物動態学」と題して、本学札幌サテライトキャンパスにおいて、3回シリーズで開講されます。
第一回は6月25日(火)18:30から、「薬物動態パラメーターの基礎」と題して行われました。まずはじめに、1コンパートメントモデルをもとにした、クリアランス、分布容積の意味について具体的な数値を用いて、「分布容積が大きいということは、実際に何を意味するか?」というような内容で非常にわかりやすく解説されました。そこから1コンパートメントモデルと2コンパートメントモデルの半減期の違いについて考えながら、実際の薬物を例にあげて、半減期の意味について詳述されました。さらに、GFRとの比較を交えて、具体的な薬物の数値を用いて、消失速度定数について解説されました。その後同様に現場で使われている薬物のパラメーターを用いて、吸収速度定数、バイオアベイラビリティ、初回通過速度、AUCについてもわかりやすく解説されました。
今回の講演は、薬物動態学のパラメーターについては、学生時代に習った覚えはあるものの、いま一つピンとこなかった、あるいはそれらの数値を日々の現場の業務でどう生かしたらよいかわからなかったという多くの薬剤師にとって、まさに目から鱗の内容で大変貴重な講演でした。
~アンケートより~
- あやふやな所が確認できた。
- 実際の添付文書を使って解説してくれ、わかりやすかった。
- 大学で習った薬物動態学の活用の仕方が理解できた。
- 大体は理解できたが、添付文書に書かれた内容を分析できるのがまだすぐにできない。
- 添付文書が読みやすくなったと思う。
- 非常にわかりやすかった。もう一度勉強したいと思うようになった。