第3回地域医療講座 開催報告
1月12日(土)15:00から北海道医療大学薬剤師支援センターの薬剤師研修講座として第3回地域医療講座「地域連携に関する発表・討論会」を札幌サテライトキャンパスで開催いたしました。今回の企画は、北海道各地における様々な取り組みを紹介し、相互に情報交換や討論などを通して各施設の業務に役立てていただくことを目的といたしました。
座長は、クリニカル調剤薬局 門間 康成 先生 と、本学薬学部 櫻田 渉 講師 の2名が担当いたしました。まず、本学薬学部 野田 久美子 助教 が、「在宅医療廃棄物処理の現状と薬局薬剤師の関わり」と題して、北海道内主要10都市における在宅医療廃棄物処理の実態と、札幌市内の薬局における意識調査結果を報告し、次にたきかわ調剤薬局 福地 隆康 先生 が「希望と課題が混在する過疎地の在宅医療体制~褥瘡から無菌調剤へ更なるネットワーク構築~」と題して、空知地区で実際に取り組んでいる在宅医療の実例を紹介されました。3番目に北見薬剤師会ミント調剤薬局 新井 俊 先生 が、「当地域における地域連携の現状」と題して、北見地区における地域連携の様々な試み(北まるNET、在宅、実務実習など)について紹介されました。次にフォー・ユウ調剤薬局 田本 敬一 先生 が「実務実習における地域連携」と題し、十勝地区で実施している実務実習における地域連携の工夫(支援薬局の活用:薬局製剤、OTCなど)について紹介されました。最後に永山中央薬局 堀籠 淳之 先生 が、話し合いの場として有用な試みであるケア・カフェについて「何処でも誰でもできる!発想と連携を広げる方法⇒ケア☆カフェ」と題して、旭川で実際行った実例などを紹介されました。
いずれの発表も地域連携を進める上で興味深い内容で、会場からの質問も多く、参加者には大変充実した討論会となりました。今後も、このような企画を継続して実施したいと考えております。
~アンケートより~
- 在宅医療やバイタルチェックといった、これからの薬剤師が挑戦していく分野への問題意識やチャレンジ精神をかきたてられる内容でした。
- 札幌以外の地域の現状や特性を知り、学習できました。
- 他の薬局の取り組みや工夫などを知ることができました。とても刺激となりました。
- 在宅での褥瘡ケアに薬剤師がどのように介入しているのか、垣間見ることができ、勉強になりました。また、北見地域における医療の連携について知ることができて、よかったです。特に、「北まるNET」は先進的だと感じました。
- 本日発表の内容全てが、未だ踏み込めきれていない分野に対する最新のアプローチであると思います。
- 在宅医療廃棄物の処理に対する実状を知ることができ、また、処理方法まで具体的に患者に指導する必要性があることを知ることができ、実務に則した内容だったと思います。
- 各テーマについて参考になりました。