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ブログ「堀田清の元気が出るお話」

すずしろの花



北海道医療大学 薬用植物園・北方系生態観察園

日本のスパイスと『七味唐辛子』のお話

七味唐辛子の中身のお話

胡麻

 ゴマ Sesamum indicum はゴマ科(Pedaliaceae)の60〜120cm の高さに直立する一年草です。原産地はインドネシアと熱帯アフリカです。ゴマの使用部位は種子であり、その種子の色により黒ゴマ、白ゴマ、黄ゴマ、金ゴマの4つに大別されます。日本では黒ゴマは胡麻和え、おはぎ、焼き菓子などに、白ゴマは胡麻油の材料や炒って種々の料理の香りづけに利用されることは皆さんもご存知のことと思います。日本の誇る代表的なドライ混合スパイスである七味唐辛子の中に胡麻が入っています。日本人の食文化にとても馴染んでいるこのゴマは奈良時代にはすでに重要な作物になっていたようでが、世界的に見るとその歴史は相当古く、B.C. 1600 年の昔にさかのぼります。チグリス - ユーフラテス河文明の発祥の時代に、ゴマの生産記録があり、食用油を採るために栽培された最古の作物であると言われています。

 エジプト語のゴマという言葉は "Sesemt" であり、B.C. 1550 年にかかれた長さ20m にも及ぶ巻物『エバース古文書』に記載されている医薬品リストの中にも "Sesemt" がでてきます。また、『千夜一夜物語』の中のアリババと40人の盗賊の話に出てくる不思議な呪文 "開けゴマ" のゴマという言葉からも、当時のイスラム世界でゴマが相当普及していたであろうことをうかがいい知ることができます。蛇足ですがアラビアの預言者であり、回教の開祖、モハメッドは経験豊かなスパイス商人であったことを皆さんはご存知ですか?

 この辺で、話題をゴマの歴史からなぜゴマが太古の昔からヘルシー食品として愛され続けているのかについて変えてみたいと思います。ゴマには酸化を抑制し、老化を防ぐビタミン E や、動脈硬化を防ぐリノール酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれ、血中脂質を調整する効果が高いことが知られています。さらに、ゴマ特有の抗酸化物質でゴマリグナンの1つセサミノールが過酸化脂質を除去することによって不飽和脂肪酸の働きをサポートすると共に細胞の老化や癌化を防いでくれます。また、ゴマは種実類の中で最も多くカルシウムを含んでいて、丈夫な歯や骨の形成に役にたつので骨粗しょう症の予防にも良いとされています。 

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七味唐辛子の中身のお話