多職種が連携し、地域を支える医療のために。北海道医療大学の新しい取り組み

超高齢社会を迎え、厚生労働省が在宅医療・介護へのシフトを推進する状況に
本学はいち早く対応、2015年12月「地域包括ケアセンター」を開設し
在宅ケア、多職種連携教育の拠点としてスタートさせました。
さらに、札幌市で2病院を運営するカレスサッポロと
本学実践教育の強化、地域医療への貢献をめざし、連携。
医療系総合大学でなければ成しえない教育、
医療の未来を描きながら、本学は着実に進化しています。

札幌あいの里キャンパスに「地域包括ケアセンター」を開設。

病院・福祉施設から、在宅中心へ。
変革が求められる医療・介護システム。

超高齢社会を迎え、医療・介護システムの変革が求められている中、厚生労働省が推進しているのが「地域包括ケアシステム」の構築です。これは、病院や福祉施設を中心に提供してきた医療、介護、予防、生活支援などのサービスを、在宅でも一体的に受けることができるシステム。住み慣れた自宅で、人生の最後まで自分らしい暮らしを送れるような地域社会をめざすものです。

在宅医療の担い手を育てるために。
北海道医療大学が、できること。

2015年12月、札幌あいの里キャンパス(臨床キャンパス)、北海道医療大学病院の隣接地に開設した「地域包括ケアセンター」は訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所を併設し、看護師、福祉専門職、リハビリテーション専門職が密接に連携した在宅ケアサービスを提供しています。学生の実習拠点としても機能させ、在宅医療・介護の現場で即戦力となる人材を育成するための多職種連携教育をさらに充実していきます。

地域における多職種連携を学ぶ、
学部学科の枠を越えた実習教育を展開。

病院や福祉施設で行われる従来の臨地実習は、相互に独立した専門領域縦割り型が中心でしたが、地域包括ケアセンターでは、学部学科の枠を越えて多領域を横断し、地域で暮らす住民の生活に密着した実習を行うことが可能です。在宅医療・介護の現場で必要とされる高度な専門性、多職種連携の深い理解、そして豊かなコミュニケーション力を実践的に習得します。

社会医療法人社団カレスサッポロとの連携。

本学は、札幌市で2病院を運営するカレスサッポロと連携し、本学学生の実践教育の強化を図るとともに、切れ目ない地域医療体制の実現をめざしています。

医療法人と地域医療の充実へ力を合わせて取り組みます。左から社会医療法人社団カレスサッポロの大城辰美理事長、本学浅香学長、本学東郷理事長。

臨床教育体制がいっそう充実します。

カレスサッポロは札幌市内に「時計台記念病院」(250床)と「北光記念病院」(145床)の2病院に加え、2つのクリニック、介護老人保健施設、クリニカル・シミュレーションセンター、在宅医療福祉支援センターを運営しています。カレスサッポロの運営する2病院は本学の関連病院として臨床実習の場となり、実践教育の質向上を図ることが期待できます。また、新法人の設立で教育と臨床の一貫した実習体制構築が可能となり、より深く効果的な多職種連携教育が実現します。

時計台記念病院

札幌の都心部にあり、専門化された12の診療センターが連携し、質の高い地域医療を展開しています。病床数は250床。

北光記念病院

急性心筋梗塞や不整脈などすべての循環器疾患に対応する専門病院です。病床数は145床。

時計台記念クリニック

幅広い内科の総合診療に加え、数多くの専門外来を有しています。

北光記念クリニック

内科、循環器内科等4診療科を開設し、生活習慣病改善プログラムにも力を入れています。

クリニカル・シミュレーションセンター

看護師のためのスキルアップ施設です。

けあ・ばんけい

定員100名の介護老人保健施設です。

本学の「地域包括ケアセンター」とも連携。

カレスサッポロは本学の実習生受け入れをはじめとした実践教育への協力のほか、本学「地域包括ケアセンター」において、在宅患者の急変時の入院支援などを行うことが予定されています。慢性期患者の在宅ケアを担う「地域包括ケアセンター」と急性期医療を担うカレスサッポロが協力することで切れ目ない地域医療体制の実現を図り、社会への貢献をめざします。