サテライトオフィスでは、専門スタッフ(教員2名と事務職員3名)を配置し、評価体制を作る。本連携教育が実践で機能しているか否かを常に評価していく必要があり、そのためにも本プログラムを受けた大学院修了者を評価委員として採用する。北海道の保健・医療・福祉への寄与を目指す教育であるから、北海道保健福祉部のスタッフを評価委員に加える(すでに了承済み)。また、地域スタッフ(卒業生の就職先の上司、地域保健所、支庁保健福祉事務所職員等)、地域住民にも評価委員としての協力を要請採用する。 これらのメンバーが構成員となる評価委員会を定期的(3か月に一度)に開催し、北海道の保健医療の課題等現状を踏まえた教育への提案を受け、形成的評価の実施方法などを検討していく。また、この目的のためのファカルティ・ディベロップメント(FD)とスタッフ・ディベロップメント(SD)の実施は不可欠である。この大学間連携の特性を活かすために教職員がどうあるべきか、教育を行っていくうえでの問題解決を行うためにも、5大学合同でFDとSDを定期的におこなう。異分野の教員・事務職員が討議する機会をもつことによって、プログラム遂行を円滑化するのみならず、改善・発展への展望が具体化されていくことが期待される。さらに、このFDとSDに評価委員メンバーである自治体、経済界などからの参加を求めることで、時宜的な地域のニーズを知ることができる。 札幌医大は2年前より北海道内の新聞社との間で、双方の教育・研究と報道・媒体機能を提携させることにより、北海道の保健医療等の現状を分析、研究、報道、提言すべく「提携・協力に関する基本合意書」を交わした。また、室蘭工業大学では、「ひと・ものプロジェクト」と称し、ものづくりのまち室蘭の環境を活かした科学技術を研究・報道・提言することにより北海道の発展に寄与することを目的として、昨年、北海道内の新聞社と提携した。本取組事業の推進に当たってもこれらの合意を基本として北海道新聞社のスタッフを評価委員として採用することでマスコミからの視点による実質的に機能しうる評価体制の構築を図る。 サテライトオフィスには広報の機能を付加し、教育内容については定期的に地域に配信し、地域からの意見を吸収していく。更に、地域とのつながりを保ち、卒後評価を行うと同時に、生涯学習プログラムの計画につなげる 道の将来を展望し、地域活性化に結び付く取組であり、地域の産業等の発展に貢献できる人材を育成する計画になる。