東日本学園大学 設立・薬学部 開設

当時の北海道には、多くの無医村地区が存在し、医科系の総合大学は国立以外ありませんでした。この医療過疎を解消するために学園構想は動き出し、1974年4月、東日本学園を設立。薬学部第1期生を迎え入れました。大学名の名付け親は、当時の北海道知事・堂垣内尚弘(後に本学第3代理事長就任)です。

音別と当別 2つのキャンパス

学園構想は、音別町(現・釧路市)の意向と合致し、雄大な大学村のイメージが練り上げられました。また、専門課程校舎と歯学部附属病院は、札幌に隣接する当別町に設置することが決定。地鎮祭を実施した10月10日(音別町は1972年、当別町の薬学部専門校舎は1974年)を、創立記念日としました。

音別キャンパス全景。教養部校舎、薬草園、スケート場、体育館などを設置しました。

男子寮、女子寮、教職員住宅を備えた音別キャンパス大学村。写真奥に教養部校舎が見えます。

当別キャンパス薬学部校舎は、1975年7月に完成。歯学部・歯学部附属病院をはじめさまざまな施設の増設を見据えて、当別町の町保有地約10万㎡を取得しました。

1978年、初の卒業式の際に校旗が誕生。3つのUは、建学理念である知育・徳育・体育の3つの全人格的完成と、学部協調を表しています。

歯学部 開設・歯学部附属病院 開院

道内で2校目、私立大学では初となる歯学部が1978年4月に開設しました。また、同年12月には歯学部附属病院も開院。学生の臨床教育や歯科医学研究の場となることはもちろん、地域社会の医療福祉サービスが向上するという、大きな期待を受けてのスタートとなりました。

1978年10月、歯学部・歯学部附属病院が完成。歯学部附属病院は地下1階、地上6階建ての鉄筋コンクリート造りで、136台の治療台ユニットを設置しました。

歯学部附属歯科衛生士専門学校 開校

実践的な歯科保健医療の担い手が積極的に求められる中、歯学部附属歯科衛生士専門学校を開校しました。校舎は歯学部附属病院に隣接する歯学部C棟の1階・2階に位置。実習用のユニットやエックス線装置など高度な設備を導入し、歯科系大学附属校としての充実した学習環境を整備しました。

歯学部附属歯科衛生士専門学校の第1回入学式。当時は2年制で、1学年の定員は50名でした。現在もなお、北海道内で唯一の歯科系大学附属校です。

1983年の音別キャンパス。1985年に閉校し、当別キャンパスでの教養・専門一貫教育がスタートしました。

1983年の当別キャンパス。体育館、総合グラウンド、総合食堂などが完成し、1981年には札沼線「大学前」駅(現・学園都市線「北海道医療大学」駅)が開設しました。

佐々木記念館・総合図書館 完成

1970年代後半から、体育館、総合グラウンド、総合食堂など、充実したキャンパスライフを実現するための環境整備に次々と着手。1986年11月には、佐々木記念館・総合図書館が完成しました。旧教養部・旧薬学部・旧歯学部の各図書室を統合し、近代的な佇まいは本学のシンボルとなりました。

1985年9月、薬草園の整備が完成(わたなべ山散策路、見晴台)しました。標本園・栽培園を合わせて3,900㎡の面積で、薬用植物を約620種保有しています。

佐々木記念館・総合図書館は、1986年11月に完成し、翌年1月から供用を開始。RC造り地下1階・地上5階建てで、約25万冊を所蔵することができます。

札幌医療福祉専門学校 開校

大規模な都市計画が進んでいた札幌市北区あいの里に教育研究的資源を還元するため、1990年4月に札幌医療福祉専門学校を開校。看護学科(3年制)41名、介護福祉学科(2年制)78名が入学しました。在宅ケアのニーズが高まる中、看護・介護専門職の養成をスタートした意義は大きかったといえます。

医科歯科クリニック 開院

あいの里では、札幌医療福祉専門学校と同時に、医科歯科クリニックの建設計画も進行していました。1990年10月に開院し、医科診療部、歯科診療部、薬品情報室を設置。学生の現場指導もできるようにするなど、「教育・研究・医療奉仕」の三位一体が実現しました。

1990年4月に開校した、札幌医療福祉専門学校。時代のニーズに対応した看護・介護専門職の養成は、看護福祉学部の開設にもつながっていきます。

1990年10月、医科歯科クリニックが開院したことによって、札幌市街~あいの里~当別という医療連携も確立しました。

看護福祉学部 開設

1993年4月、看護福祉学部を開設ました。看護と福祉を融合した全国初の学部で、後に教育理念のひとつとなる「保健と医療と福祉の連携・統合」というテーマのもと、独自のカリキュラムを展開。3つ目の学部が誕生したことで、創立以来めざしてきた医療系総合大学の確立に向けて、また一歩前進しました。

1993年4月、看護福祉学部が開設。高齢社会に対応するため、看護と福祉を融合。全人的ヒューマンケアの担い手を育成する、全国初の学部が誕生しました。

Health Sciences University of Hokkaidoの頭文字HHの上に、北極星のイメージを配置した校章。豊かな人間性、医療の発展、保健と医療と福祉の連携・統合などを表しています。

北海道医療大学に大学名を変更

大学名の変更については、医療系総合大学の確立という将来計画をもとに、約10年間にわたって慎重な検討が行われてきました。そして、創立20周年を迎える1994年4月から、大学名を「北海道医療大学」に変更。なお、学園の伝統を継承するため、学校法人名は「東日本学園」に決定しました。

1994年の当別キャンパス全景。同年10月に20周年記念会館が完成し、JR駅とキャンパスがスカイウェイで直結となりました。

大学名の変更に伴い、1995年3月、JRの駅名も「北海道医療大学」に変更されました。なお、2012年には学園都市線(桑園~北海道医療大学間)が電化されました。

札幌サテライトキャンパス 開設

北海道庁を見わたす好立地に、2001年9月、札幌サテライトキャンパスを開設。生涯学習事業、臨地実習のガイダンス、大学院の講義、同窓会活動、研修会などで活用される拠点です。現在の札幌サテライトキャンパスは、JR・地下鉄札幌駅から徒歩3分の「アスティ45」12階にあります。

札幌サテライトキャンパスは、2001年9月、「毎日札幌会館」6階に開設。生涯学習、同窓会活動、学会活動など幅広く活用できる、社会に開かれた拠点が誕生しました。

心理科学部 開設

人々の心やコミュニケーションに関する社会的問題・事件が頻発する中、札幌あいの里キャンパスに心理科学部を開設しました。学部名も、臨床心理学科と言語聴覚療法学科というユニークな学科編成も全国初。心の問題と身体科学を対応させたカリキュラムによる、高度専門職の養成がスタートしました。

2002年、札幌あいの里キャンパスに心理科学部を開設。なお、札幌医療福祉専門学校は2004年3月に閉校となり、各養成課程は大学に発展的に組み込まれました。

北海道医療大学病院 開院

医科歯科クリニックの増改築、歯学部附属病院の病棟・手術室の移設を経て、2005年7月、札幌あいの里キャンパスにチーム医療、地域医療を実践する北海道医療大学病院を開設。医科・歯科部門のほか、全学部に対応する多彩な相談室や治療室などを設置し、教育・研究施設としてもさらに充実をはかりました。

2005年に開院した北海道医療大学病院には、医科・歯科部門に加えて、医療相談・地域連携室、医療心理室、言語聴覚治療室なども設置しました。

札幌サテライトキャンパス 移転

「毎日札幌会館」6階に開設された札幌サテライトキャンパスでは、生涯学習事業、大学院講義、同窓会活動など活用機会が拡大し、利用者が増加。それに伴い2010年4月、JR・地下鉄札幌駅から徒歩3分の「アスティ45」(ACU内)12階に移転しました。

札幌サテライトキャンパスは2010年4月、「アスティ45」(ACU内)に移転。講義室2室、会議室2室、研究調査室を設置し、講義室は最大108名収容可能です。

リハビリテーション科学部 開設

少子高齢化など困難を抱える新たな時代を背景に、リハビリテーション科学部を開設。5学部8学科の連携による独自教育をスタートし、医療系総合大学としてもさらに進化しました。2015年には心理科学部から言語聴覚療法学科が加わり、リハビリテーション3分野を網羅する全国でも数少ない学部となりました。

中央講義棟 10階建てに増築

リハビリテーション科学部の新設に伴い、既設の中央講義棟の増築に着手。地上10階建ての新たなランドマークが、2013年3月に完成しました。各学部の実習室や、全学部で使用する大講義室、LL教室、演習室などを設置。最上階の10階には、広大な石狩平野を一望できる展望ラウンジも整備されました。

2013年、リハビリテーション科学部を開設。2012年7月の新聞に開設告知に関する記事が掲載されました。

日常生活活動を包括的に学べるバリアフリーラボ。リハビリテーション科学部の実習室には先進的な設備が導入されました。

リハビリテーション科学部の開設に伴い、地上10階建ての中央講義棟が完成。最上階のビューラウンジには、「ダブルトールカフェ 北海道医療大学店」もあります。

2013年の当別キャンパス全景。もっとも高層の建物は、同年3月に完成した地上10階建ての中央講義棟です。

2013年の札幌あいの里キャンパス全景。医科歯科クリニックは増改築工事などが行われ、2005年7月、北海道医療大学病院へと進化しました。

地域包括ケアセンター 開設

国が推進する地域包括ケアシステムの構築にいち早く対応し、2015年12月、札幌あいの里キャンパスに地域包括ケアセンターを開設しました。訪問看護、居宅介護支援、在宅歯科診療の実践を通して地域社会に貢献すると同時に、多職種連携や在宅ケアの実践的な教育を行う拠点でもあります。

2015年12月に開設した地域包括ケアセンター。訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、在宅歯科診療所を備えています。

医療技術学部 開設

医療の高度化・複雑化によって、科学的根拠に基づく検査データの重要性が高まる中、幅広い知識と高度な技術を備えた専門職を養成するために医療技術学部を開設。臨床検査技師を養成する道内初の4年制私立大学となり、6学部9学科の医療系総合大学として、チーム医療を学ぶ教育環境もさらに充実しました。

医療技術学部は2019年4月、札幌あいの里キャンパスに開設。新型コロナウイルス感染症については、同学部の教育・研究資源も活用し、徹底した対策を行いました。

北海道ボールパークFビレッジ 基本合意締結

北広島市、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントとともに、北海道ボールパークFビレッジエリア内を予定地とする大学キャンパス・病院新設などの計画について、三者基本合意を締結。教育理念「保健と医療と福祉の連携・統合」に基づき、医療系総合大学としてこれからも進化し続けます。

©H.N.F.