当別町ゆとりっちセミナー:2002(平成14)年7月11日

 

3-3 食品の健康に及ぼす影響

 どんな食事(食品の摂取)をすれば病気にならないか

 どんな食品を取ると病気が改善されるかといったことは誰もが関心をもつところです。

 テレビや雑誌等で健康情報はあふれています。

  実は私もフジテレビの「あるある大事典」の出演したことがあります。

 しかし、その前にもっと違う次元で,

食品に係わるさまざまな問題点があります

 1)摂取する食品の種類 

    農水産物そのものか,加工食品(サプリメントも含め)か?

    国産品か輸入品か(食品制度の国の違いも含め)?

 

  2)安全性の問題

    食糧自給率の問題との関連性 --- 重要!

    遺伝子組み換え食品表示免除,農薬,食品添加物,汚染物質の混入,

   食品衛生上の問題点

 

  3)保存,輸送,加工,調理,採取時期等の問題

    摂取する直前までの過程で,食品そのものの機能が変化する可能性

 

3-4 食品成分の問題

 1)成分変動があることを承知しているか?

   ビタミンCの例

    練習問題:次の食品のうちもっともビタミンCが多く摂取できるものは

   どれでしょう。

   1)せん茶  2)トウガラシ 3)グアバジュース 4)リンゴ

     答えはこちら (難易度:大学院〜博士クラス)

 

 2)成分量は実際にその食品を摂取する方法で分析されているか?

   加熱調理して食べる食品を生のまま分析していないか?

      研究者は自分の食事を調理しているか?

   タマネギの調理による成分量の変化の例

    タマネギは調理の仕方により、劇的に成分変化があり、

    体に対する効果は全く違ってくる

 

3-5 安全性,表示の問題

 例:遺伝子組み換え食品

  「遺伝子組み換え食品は安全か?」

  国の農業政策の違いにより,安全性の認識が異なり,

  表示基準に国ごとの違いがある.食糧自給率によっても,

  加工食品における遺伝子組み換え食品の表示基準が異なっている.

 (前出例:日本とヨーロッパ諸国の違い)

 

 例:農薬も同様である

  外国で使用されている食品添加物(あるいは農薬)で日本で許可されて

 いないので輸入を禁止したと報道されることがあります。

 いったいどういうことなのでしょう? 

 実は--> その国の食文化により,許容量の基準値が異なる.

  米(こめ):日本やアジア諸国のように,米が主食となっている国の

 米の1日当たりの摂取量と,欧米諸国のように主食ではない国とでは,

 摂取量が異なるために,含有する農薬の摂取量も差があり,それに反映

 して許容量の基準が異なる.

  すなわち,米を主食としている国の方が残留農薬等の基準は厳しい

   米の輸入に関する問題点.米国ではOKでも日本ではNOの場合がある


次のページ/ ホームへ戻る