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§4 チェコからポーランドへの鉄道の旅,プラハ駅,カトビッツ駅,クラクフ駅


6/27/2003 午前10時 @ホテル

今日もプラハの天気は最高ですが,残念ながらこれからプラハを離れます.プラハは美しい街で,しかも,この時期は気候も最高で非常に過ごしやすかったです.名残惜しくもプラハを後にして,今日は,カトビッツを経由してクラクフへと鉄道で移動します[01].出発は,プラハ中央駅となりますが,カトビッツ駅を超えるとソコはポーランド.ということで,チェコとポーランドの2つの国家間をまたぐので列車はいわゆる国際列車となります.チケットはあらかじめ「地球の歩き方.com」で購入しておきました[02].これからプラハ中央駅へと向かうのですが,色々と荷物が大きくなってしまったので,ホテルからプラハ中央駅までの移動手段としてはホテルのタクシーサービスを利用しました.タクシーの乗車中,窓には,美しいプラハの街並みがするする[03]と流れていきます.

   
[01]鉄道で移動 [02]チケット [03]するすると流れて

6/27/2003 午前10時半 @プラハ中央駅

列車の発車時刻は11時でしたが,プラハ中央駅には10時半に到着しました.駅は結構広かったのですが,見た範囲では,よく駅にありがちな大きなショッピング街などは見当たらなく[04],ちょっとしたキオスクと露店がある程度でした.それでも,旅のお供にと,露店で果物を幾つか購入しました.また,チェコとワルシャワとでは通貨が違うので,換金所[05]でKcからzl(ズウォティ?)へと換金をいたしました.これで準備OKとなったので,フォームへと向かいます[06].

   
[04]何もない [05]換金 [06]フォームへと向かいます

以前のページでもご紹介したように,プラハの公共交通機関を利用する際には,自分で,自動改札機によりチケットに時刻を刻印しなければならいので,きっと,鉄道もソウなんだろうと思い,ひたすら自動改札機を探したのですが,ない,ナイ,無い[07].鉄道の場合は刻印いらないの?と,思ったのですが,とにかく,一度手痛い罰金を取られているので,抜かりがあってはならんと思い,フォーム[08]に立っている駅員さんに尋ねることにしたのですが,「時刻を刻印する機能を持った自動改札機」をスパッとあらわす英語の単語を知らなかったので,もんのすんごくまわりくどい英語と「がっちゃん,ガッチャン」というわけの分からない身振り手振りをもって挑んだのですが,当然のごとく駅員さんは理解してくれず,...それでも,数分後に駅員さんの理解に達し,「それ,いらん」と返される.(くどい質問と比較して)あまりにも,さっぱりとした回答だったので,かえって不安になり,なんどもなんども,回りくどい英語と尋常ではない身振り手振りで駅員さんに食い下がったのですが,「それ,いらん」.う〜ん.(駅員さんは「ものすごい改札機好きの人」と思ったことでしょう).これだけくどく聞いたにもかかわらず,いまいち,不安をぬぐえない状態ではあったのですが,余りしつこくしつこくしすぎて,駅員さんに切れられても困るので,あきらめて?,発車時刻間際になって列車に乗ると,列車は定刻どおりに出発[09],これから,6時間の列車の旅がはじまります.

   
[07]無いっ [08]フォーム [09]出発(車窓)

6/27/2003 午前11時半 @車中

列車が走り出して数分してから検札の駅員さんがやってきて,切符を拝見.そして,日本のそれと同じように改札が行われました.あれだけ粘って聞いたのですから,ここで,「刻印が無いので罰金」といわれたら,それ相応に仰天したところですが,(国際線の?)鉄道の場合には刻印無しでOKのようです.それにしても,刻印が必要なときとソウでないときとの区別が中々つかないです・・・.さて,軽い疑問を残しつつも軽快に列車が走り出してから[10],かれこれ30分以上が経過していますが,車窓には見事なまでの大平原[11]が広がっています.また,ぽつらぽつらとプラハ風の家屋も立っており,いいアクセントになっています.時刻表に従うと,列車は,今(11:46),第一の駅に到着することになっているのですが,実は,5分ほど前から列車が立ち往生しています.なんだべ,と思っていると,なんか人が乗ってきているようです.え?ここって,駅なの?どう見てもフォームが無いようにしか見えないのですが・・・あっ,駅だ.窓の下を車掌さんがあるいている.どうみても,路駐にしか見えません.この待ち時間の間,ひたすらVAIOでこの文章をぱちぱち書いています[12].

   
[10]出発してから [11]大平原 [12]ぱちパチ

さて,大平原の中[13],列車のほうは相変わらず止まっています.予定では11:48に駅を出発するのですが,現在11時58分,いきなり10分遅れています.12:03分.不安の中列車はようやく動き出しました.12:15,えっ?[14],駅に到着.あっ,ここが駅です.ですよね,さっきのはなんかのトラブルで止まったのでしょう.とすると,現時点で30分以上遅れている計算になります.普通だと30分くらいまぁいいかぁっという感じなのですが,今日は,大変まずい.何がまずいかと言うと,このページの一番最初に書いたように,カトビッツ駅で他の列車に乗り換える必要があり,乗り換えの持ち時間は25分.計算上ではすでに乗り換え不可能です.にもかかわらず,列車は相変わらず駅に止まっていて,走る気は毛頭無いようです(いいかげんにしてくれ).われらが運命やいかに[15].ぢゃかぢゃかぢゃんっ(どうでもいいか).

   
[13]大平原の中 [14]えっ? [15]運命やいかに

6/27/2003 午後1時半 @まだまだ車中

列車は,あいかわらず順調に止まったり,たまに「ふっ」と思い出したように,ちょこっと動いたりを繰り返しています.どうやら,ダイヤが乱れたので,ほかの列車をやりすごすために各所で待たざるを得ない状態になっているようです.もう,定刻どおりに着くのは無理です.それでも,窓から見える景色は最高で[16 ,17],青い空に緑の原っぱが一面に広がっています.もう,どうにでもしてくれ,という感じで,のんびりと景色を楽しむことにしました【動画 mpeg 3M】.あっ,こんな文章書いているそばから,列車がまた止まった・・・[18].

   
[16]青い空 [17]青い空 [18]これで動けばいいんだが

閑話休題:飛行機と違って,列車の移動では,スーツケースなどの大きな荷物も自分で運ばないとならないので,車中に,ある程度のスペースが必要で,ユーロ鉄道などの国際列車の特急などにはスーツケース置き場などが設置されています.今回乗った列車はコンパートメント(1コンパートメントに6人)には,特段,スーツケース置き場があるわけではないのですが,通路がある程度広い[19]ので,普通の大きさ(<あいまい)のスーツケースであれば通路におきっぱにできます.でも,セキュアではないでの,その点だけはお気をつけください.

[19]ある程度広い

6/27/2003 午後6時半 @ひたすら車中

あれから5時間がたっています.列車は,あいかわらず,動きつつ,止まりつつ,途中,愛嬌[20]のある地元の人と窓越しのコミュニケーションもあったりしたのですが,カトビッツで乗り換える予定の列車はすでにもう,どこかへ行ってしまいました(さようならぁ j j).先ほど止まった駅では,いきなり警察の人がどかどかどかっ,と入ってきて少々驚いたのですが,入出国検査でした.パスポートの提示が求められます.でも,検査官の人はパスポートを見ただけで,例の判子を押してくれませんでした.残念.でも,無事,ポーランドへ入国完了.ポーランドに入ると明らかに家の雰囲気が変わりました.チェコの家にはパステル調[21]のとんがった屋根が付いていたのですが,ここポーランドではモノトーン系[22]の四角い家が多いです.そうこうしているうちに,いま,最後の駅を通過しました.のこり50分です.

   
[20]愛嬌 [21]パステル [22]モノトーン

6/27/2003 午後7時半 @カトビッツ駅

列車は見事に2時間以上の遅れを記録.カトビッツ駅に着いたときには,乗り継ぐ予定であったクラクフ行きの列車は跡形も無く消えていました.それでも,クラクフに行かないわけにはいかないので,時刻表を頼りにクラクフ行きの列車を探し当てるしかないと思い,フォームに張っている時刻表を見ました,が,あーっ,完璧にポーランド語じゃないですか.英語表記がまったくない.とは言え,なんとか時刻表を解読しないわけにはいかないので,どうにかこうにか,記号やら固有名詞を元に感を働かせて時刻表を解読し,午後7時45分発のクラクフ行きの列車があることを認識しました.しかも,たぶんそれは特急列車で,跡形も無く消えたクラクフ行きの列車(これは鈍行)の1時間遅れでクラクフに着くそうです.もし,この解読が正しければ,これで1時間の遅れを取り戻すことができます.この1時間は,大変重要です.なぜなら,これで,9時すぎごろにクラクフにつくことができ,日の入りとなる9時半前にクラクフに滑り込むことができます.さすがに,まっくらななかで見知らぬ都市(しかも,治安に少々難ある)に着くのは気が引けるので・・・.ちなみに,今いるカトビッツ駅もなかなかなものです.実は,この特急列車に乗車するためのチケットを購入している間中,怪しげな人にずっと付け回られていたり,「私のかばんが盗まれた〜っ」といって,助けをもとめてくるおばさん(つぎはぎの洋服を着ていらっしゃる)がいたりと,結構危険要素が盛りだくさん状態です.もう,荷物を抱えて,ひっそりと固まっているしかありませんでした.自分の身は自分らで守る,という感じで,出発列車の案内掲示板[23]の前で待っていたのですが,あと数分というところになっても,まだ,表示が出ません.また,遅れか!

[23]またかっ#

とはいえ,どうしようもないので,その特急列車が入線すると思われるフォームへ取り敢えず移動しました.正規の出発時間は気持ちよく過ぎ去り,それでも,じっと耐えて待っていると,われらが特急列車がやってきました.30分遅れ・・・.ちなみに,その間,幾つかの鈍行列車が出発して行ったのですが,それらの鈍行列車には全てペイントがされており,しかも,どう考えても,プロの仕業ではなく,鉄道当局の意に反したマーキングやら文字やらが乱雑に書かれております.う〜ん,もし,先ほどわれわれの乗った列車が時刻どおりにここについたら,あんな感じの列車にすし詰めで乗らされたのかと思うと,むしろ,遅れて幸運だったかなとも思えてしまいます.というのも,特急列車はオリジナルなペイントも無く,座席も全席指定なので,(いくらかは)安心できます.それでも,特急列車に乗っている間中黙りこくって,固まって座席にへばりついているしかありませんでした[24-26].

   
[24]とりあえず [25]車窓は [26]こんな感じでした

6/27/2003 午後11時 @クラクフのホテル

列車は,30分遅れでクラクフへ到着.よかった,まだ明るい.でも.あと,数十分で日が落ちそうです.ホテルへ走る.それでも,お腹がすいたので,途中,屋台で夕飯を購入してからホテルへチェックイン.今回泊まるホテルは,ちょっとお手ごろなホテルなのですが....部屋についてびっくり,うるさい.これが,うるさい.うるさい.うるさい.うるさい.なにがというと,部屋の真下にホテルのバーがあり,どんちゃん騒ぎで音楽をかけっぱなしです.おいおい.ホテルの案内書には,午後10時過ぎたらお互い静かにしましょうとかいている.こんなことが書かれている時点で敗北なのですが...ドライヤーなし.フロントで借りる.耳栓して寝るしかないか・・・

 


番外編として,その他の車窓からの写真を適当に貼り付けてみました

   
駅その1 駅その2 駅名がわかる
   
線路その1 線路その2 列車付き
   
のっぱら1 のっぱら2 良い天気でした



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