福祉・介護人材サポートネットワーク
総括プロデューサー 大原 裕介


 岩手県田野原村にて、岩手県沿岸部の障がい児等(障がい児を主な対象とするが、居場所を失った子どもを対象とするなどフレキシブルな支援)を対象とした夏休みの居場所づくり事業を実施し致しました。概況は以下のように簡単に整理しておりますが、利用者の中には自宅が津波により全壊してしまい仮設住宅を余儀なくされている自閉症児や津波の被害により、PTSDによる混乱やパニック症状を引き起こしている発達障がい児など、数値実績では言い表すことのできない壮絶な体験と今もなお苦しみ続けている子どもや保護者がいらっしゃいました。
 そもそも、この事業をはじめるきっかけは、障がい児の生活支援、保護者の介護負担を軽減する事業が乏しい沿岸部において、さらには震災により甚大な被害を受けた地域の中で、学校が休業してしまう夏休み中に、保護者の介護負担の軽減と何より子どもたちにとってかけがいのない夏休みを送ってもらいたいと企画したものです。当初は、突貫で作り上げた事業のため多くのニーズを想定しておりませんでしたが、倍以上のニーズがありました。先日サービスの最終日を迎え、ご自宅にお子さんを届けた際には、深々と最敬礼し、感謝の意を伝える保護者や来週も行きたいと泣きながら訴える子どもたちもいました。この数週間の支援の必要性を再認識致しました。
 皆様の温かい御支援のおかげをもちまして、岩手県沿岸部での障がい児やその家族に夏休みの思い出を届けることが出来ました。また、支援者として北海道から多くの方々に参加いただき、彼らにとってもかけがえのない体験が出来たとの声を多く聞きました。これも偏に皆様の多大な御支援の賜物であると感謝致しております。また、同時に今回のような断片的な支援ではなく、地元の方々による継続的な支援の必要性も強く感じたところにあります。
 こうした状況を受け、引き続き、義援金の口座窓口を私が理事長を務めるNPO法人に変更し、この支援を継続したものにできるよう義援金の申込受付を継続致します。
 つきましては、皆様におかれましても、趣旨等に御賛同いただき変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

岩手県沿岸部における夏休みレスパイトサービス実績概況

  • 実施日時:平成23年7月28日(木)〜8月17日(水) 土曜日・日曜日を除く15日間
  • 実施場所:岩手県田野畑村 特定非営利活動法人ハックの家
  • 登録児童数:21名(うち、障がい児兄弟2名)
  • *新規利用希望者3名については、受入態勢が整わないためキャンセルとしている。
    *延べ利用者数:123名(平均利用者数:8.2名) 延べボランティア数:211名

決算報告

科目

事業予算額

備考

旅費交通費

1,161,030

ボランティアフェリー・航空券代

保険料

19,440

ボランティア保険料

輸送費

249,630

夏休み支援に係る支援物資の輸送費

備品・消耗品費

147,115

夏休み支援に係る遊具、消耗品費

手数料

420

振込支払手数料

合計

1,577,635

 

新たな義援口座

銀行名

北海道銀行

支店名

 

当別支店

普通

口座番号

0693439

口座名義

特定非営利活動法人ゆうゆう義援金
理事長 大原 裕介