いま、高齢者や障がい者の福祉・介護サービスの職場は、低賃金や人間関係の不満、仕事に対する悩みからの孤立など、さまざまな事情から離職者が相次いでいます。特に若手福祉従事者がやりがいと誇りを持って従事するといった実感もないまま、日々の業務に追われているのが現実です。さらには、福祉全体のイメージダウンにより、福祉・介護系大学などの進学者数が減少しており、次世代を担う新たな人材が不足する深刻な事態が想定されます。
 人材確保・育成はこれまで個々の大学など各施設内で取り組んできましたが、これからの深刻化する事態に対しては、大学機関と福祉施設・事業者や関係機関・団体が積極的な連携を図り、一丸となって協働する取り組みが必要です。これらの連携によって、広大な北海道に特化した福祉・介護人材をサポートするネットワークの構築を図ることが可能になると考え、福祉専門職の定着を支援する「福祉・介護人材サポートネットワーク構築事業」を北海道から受託し、実施することとなりました。

全体総括プロデューサー

大原 裕介

北海道医療大学大学院看護福祉学研究科臨床講師
北海道若手福祉従事者ネットワーク副代表