9月3日(金)−5日(日)に第1回目のインストラクター研修を開催しました。

 今回の研修の講師には、

  • 戸枝 陽基氏(NPO法人ふわり理事長:愛知県)
  • 鈴木 直也氏(NPO法人起業支援ネット副代表理事:愛知県)
  • 小田 泰久氏(NPO法人楽笑理事長:愛知県)
  • 夏目 浩次氏(社福ら・ばるか理事長:愛知県)

 の、4名の方に来ていただきました。

 研修では、再度ノーマライゼーションの理念から始まり「事業を取り巻く環境の変化」「地域の未来予想」「ミッションの共有」「利用者と職員の未来」という議題でのワークショップ、本当に個々に合ったケアの重要性や講師の方々の事業展開の方法、「障害って何だろう?」といった社会環境と社会責任の視点からのお話を聞くことができました。

(左)キックオフイベントでも基調講演をしていただいた戸枝さん。(中)事業所では干物の生産などをして、まちづくりにも積極的に参加されている小田さん。(右)「タリーズコーヒー信州大学病院店」で障がい者の就労体験を展開する夏目さん。

ワークショップをしていただいた鈴木さん。1つ1つの工程を丁寧に説明していただきました。

 参加の方々は高齢・障がい分野で活動している方々で、支援員・相談員のほか実際に起業している方もいらっしゃいました。みなさん、最初ということもあってか、少々緊張(?)した雰囲気でした。

「地域の未来予想」という議題でのワークショップ。私たちが最善をつくさなければ、どんな社会になってしまうのかを話し合いました。「最高の未来を常に想像して、そして一番最悪な状況を避ける責任がある」という言葉に、自分たちの仕事の重要さを改めて感じられたと思います。

 「ミッションの共有」。自分が所属する組織・団体は、なんのために存在したいですか?という議題でのワークショップ。それぞれの持つミッションをポストイットに一つずつ記入していきました。
 個々で記入したミッションをグループになって披露します。その後、内容が同じだと思われるポストイットを近くに集めて複数のグループをつくります。そして、それぞれの関係性を考えて実線・点線・矢印を引いていくという作業です。同じことを言っても、細かな言い方やニュアンスが違うとグルーピングが難しいのです。それを一つひとつ確認していく作業は、地道ですが、誰一人の声もおろそかにしないという大切な意味もあるのです。

 「利用者と職員の未来」についてのワークショップ。現在から20年後までの将来を見通すため、利用者と自分を取り巻く環境の変化について考えました。現在を把握して、次のビジョンを考えて支援する。日々の業務に追われて一番大切な視点を見失わないようにしなければならないということを痛感できたのではないでしょうか。

 最後は戸枝さんによる「障害って何だろう?」。障がいは治らないけど能力不全・社会的不利はなくすことができる。「できないこと」があっても「困らない」環境整備こそが社会の責任であるとお話していただきました。

 不安と緊張の中はじまった第1回インストラクター研修でしたが、3日間通して次回につながる課題や関心もあったかと思います。12月までという期間の研修ですが、みなさん頑張っていきましょう! 次回は、10月8日(金)−10日(日)に開催します。