がん看護コース研修
緩和ケアリソースナース養成プログラム研修会

 平成29年1月21日(土) 北海道医療大学札幌サテライトキャンパスにおいて、文部科学省選定 がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン がん看護コース緩和ケアリソースナース養成プログラム学生支援事業によるOCNS事例検討会が、北海道専門看護師の会共催のもと開催されました。
 今回は、「がん看護外来での実践~終わりの見えない化学療法を支えるケア~」と題して、KKR札幌医療センター がん看護専門看護師の平山さおりさんにご発表いただきました。平山さんからがん看護外来を立ち上げるまでの取り組みや今後の課題についてプレゼンテーションしていただき、実際に外来で携わっている事例の問題を4グループで検討しました。参加者はCNS、CNSコース修了生、大学院生、看護師を含む合計20名で、事例の問題解決に看護理論や中範囲理論、看護モデルの活用を意識してディスカッションしてもらいました。事例検討では、提出者の「これでよかったの?」という問いにグループディスカッションで答えを出す、という形式をとることが多いように思います。今回はその答えにCNSの考えの根拠となる理論を意識してもらうことで事例の分析に深みが増し、採用する理論により介入方法が異なるため、グループ間の意見交換にもつながることを意図しました。事例の終わりの見えない化学療法を続ける患者さんを支援するために、平山さんは患者さんの家族全体をケアしています。そこにはがん看護だけでなく家族看護の視点が含まれており、グループ発表でも渡辺式家族アセスメントモデルから導かれた結果が多く聞かれました。臨床の現場にいると理論から遠ざかってしまったり、忘れかけてしまいそうですが、看護理論を実践にもっと活用したいと思えるような事例検討となりました。
会場写真 会場写真

〜アンケートより〜
  • 理論を使った検討は大変刺激になり、勉強になった。今後も取り入れていってほしい。
  • 理論やモデルを思い出すきっかけになった。
  • 理論に基づきながら、事例を整理することにより、事例の理解・解釈を深めていくことができた。事例検討についても筋道がたち話し合いがしやすかったと思う。
  • 臨床の場で、ある場面だと思った。自分が関わりを持った時どうするかなど場面が想像できるような事例だったので考えやすかったし、また今後に活かせていける検討会だと思った。
  • 実践に活用できる考え方のもとになる理論展開をベースに学習できた。