がん看護コース研修
緩和ケアリソースナース養成プログラム研修会

 平成28年1月23日(土)13:00から北海道医療大学 札幌サテライトキャンパスにおいて、 文部科学省選定 がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン がん看護コース緩和ケアリソースナース養成プログラム学生支援事業によるOCNS事例検討会が、北海道専門看護師の会共催で開催されました。
 今回のテーマは「がん患者のセクシュアリティを考えたケア」で、参加者はCNS、CNSコース大学院生および修了生、看護師を合わせて14名でした。事例提供は、時計台記念病院の吉田奈美江 がん看護専門看護師で、 子宮・卵巣摘出に加え、乳房の部分切除を短期間に経験した患者の不安と家族への関わりについて発表されました。また、アドバイザーとして上智大学総合人間科学部看護学科の渡邊知映先生にもご参加頂きました。
 グループワークからの意見として、患者や家族に関する情報収集に不足があると指摘がありましたが、渡邊先生よりセクシュアリティに関わる情報の共有は慎重に、 情報を得る必要性についても明確にした上で関わる必要があるとの助言がありました。また、不安のケアにおいて傾聴が重視されるが、 患者が自分自身に起きている事象についてネガティブな意味づけをしている場合には、会話する中でケア提供者がポジティブな意味づけへと導くことも必要であり、そのための患者・家族との関係性づくりの大切さについて知る機会となりました。 また、患者への継続的なケアを実現するために部署を越えた多職種による関わりは必須であり、CNSには人と人、部署と部署をつなぐ役割があるということも再認識されました。

〜アンケートより〜
  • 実践で活かせる、生活のことやニーズの理解、性の多様性を理解することが大切であると理解出来た。
  • 臨床で具体的に悩んでいる関わり方など様々な方向で考える機会になった。
  • 患者さんにとっても、看護師にとってもセクシュアリティに関して言葉にするのが難しい(しづらい)のですが、careにつなげることが出来るような言葉の掛け方を勉強していきたいと思った。
  • 午前の講義を受けて、さらに事例検討をグループで話し合うことで、学びを深めることが出来ました。
  • 方法の前に何が知りたくて、何のために知りたいのか考えること、先生の具体的なアドバイスが役に立ちました。ありがとうございました。
  • 私たちの仕事は、知識と経験(振り返りや状況に合わせたアセスメント・看護など)の両方が必要だから、症例検討が大変勉強になりました。