第3回がん看護コメディカル研修 緩和ケアリソースナース養成プログラム研修会を開催

会場写真
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 がん看護コメディカル研修 緩和ケアリソースナース養成プログラム研修会 第3回プログラムは、平成25年1月19日(土)、「専門性の高い看護師に対して付与された診療報酬を現場で活かすために」をテーマで開催しました。参加者は、CNS、CNSコースの大学院生と修了生、訪問看護師など45名でした。講演はお二人のがん看護CNSの先生から診療報酬の改訂ポイント、地域に発信していける専門性の高い看護についてお話し頂きました。はじめに、濱本千春先生(YMCA訪問看護ステーション所長:がん看護専門看護師)から、「診療報酬・介護報酬同時改定で示された仕組みと実際」をテーマに、平成24年度から改訂になった診療報酬の改訂の意図、改訂によって現場で生じている現象、そして、我々の目指す方向性について詳しくお話いただきました。平成24年度の改訂のポイントは、2025年の医療の姿を見据えて、チーム医療の促進、医療と介護の役割分担の明確化と地域連携体制の強化、在宅医療の充実、特に看取りに至るまでの医療の充実などがあげられています。現場で生じているニーズを先取りした改訂であると感じるとともに、まだ目先の問題に目を奪われて動きがちな自分たちを振り返ることができました。次に、角田直枝先生(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局長:がん看護専門看護師)からは、「病院から地域への発信:地域に活用される専門性の高いナースになるために」をテーマにご講演頂きました。角田先生は、活用されるリソースナースになるためには、”地域が活用したいと思わせるスキルがあること”、そして、”地域で活用されたいというマインドがあること”の2点について、ユーモアを交えてお話くださいました。そして、変革者としてチャレンジするためには、不慣れな環境を楽しめるか、日頃接しない人と出会うことを楽しみとできるかが鍵であると力強いメッセージをくださいました。
 最後に、話題提供として、加藤真由美さん(勤医協中央病院 緩和ケア認定看護師)からは、「地域からリソ−スナ−スとして活用されるために〜その体制作りの取り組みの紹介〜」として、取り組みのプロセスを紹介いただきました。加藤さんは診療報酬が改訂になった時点で、地域からのニーズがおきた際に迅速に対応できるよう様々な見通しを予測し、予め院内のメンバー集め、メンバー内で目指すべくベクトルを合意し準備を整えていったことを紹介いただきました。常に利用者中心に丁寧に取り組んでいる状況が伝わってきました。 参加者からは、「何を動かすか、発信する時に大切に考えること、信念の大切さなどが理解できました。」「CNSが地域でどのように活動できるのか、病院から地域へどのように出ていくのか、イメージできました。現状がとても良くわかりました。」などの感想を頂き、有意義な研修会となりました。