第3回目がん看護コメディカルコース研修を開催

会場写真
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 がん看護専門看護師養成コース第2回プログラムでは、平成23年10月15日(土)、淀川キリスト教病院がん看護専門看護師 田村恵子さんを講師にお迎えし、「CNSにおける高度実践とは」について研修会を開催しました。専門看護師の活動については、「水準の高い看護ケアを効率よく提供する」、あるいは「複雑な状況にある対象者に対して、包括的にアセスメントし多様なアプローチをする」などと表現されますが、高度実践としての内容を具体的にイメージすること、さらにそれを言語化することはなかなかに難しいことだと感じております。今回、田村恵子さんには、著書「余命18日をどう生きるか」にみられる実践例をひもときながら、ANPの能力、高度実践に対するご自身の考えをご講演いただきました。その中で、高度実践ではCNSとしての6つの役割を「意図的に使い分けていく」、自分が意図したところに「もっていく」、「3つ先」を予測することが重要だと話されていました。また、グループワークでは、田村さんの実践例について、どこがどのように高度な実践といえるのか考察し、そこに含まれる田村さんの意図やその意図に向かう具体的な介入、これらを編み出すための予測の持ち方とその意義について具体的に考える機会が得られました。
 突き詰めれば、「高度」に関する定義はないということですから、今後、CNSとしての自身の活動から、社会に対しても自分に対しても示していかなければならないと宿題もできたように思います。参加者は、CNS、CNSコースの大学院生と修了生、CNS等の教育関係者など39人でした。北海道内6人のがん看護専門看護師のうち、5人の参加を得ることができ、毎年のようにおいでいただいている田村恵子さんに感謝するとともに、養成プランの継続力をも感じた講演会となりました。