第4回目がん専門薬剤師養成基礎講座を開催

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 11 月 18 日(水) 18:30 から第4回専門薬剤師インテンシブコース「がん専門薬剤師養成基礎講座」が札幌サテライトキャンパスで開催された。今回は、本学薬学部衛生薬学講座和田啓爾教授に『食品中の発がん物質 〜最近の話題から〜』と題して講演していただき、悪天候にもかかわらず47名の参加があった。和田教授は銀杏中毒研究の第一人者で、食品化学・食品衛生化学を専門とされている。今回の講演ではまず、発がん物質を食品由来成分と外因性成分(食品汚染物・農薬・添加物など)に分け、体内での代謝的活性化によって発がんの危険性が高まる例を概説された。そして最近話題の発がん物質として、カビ汚染米、ポテトチップスなどに含まれるアクリルアミド(AA)、そしてエコナ成分であるジアシルグリセロール(DAG)を取り上げ、これらの問題点の背景を分かりやすく説明された。AAやDAGについては、加工処理が重要な要因になっているという話は実に興味深いものだった。今回の講演内容は薬剤師が日頃医療現場で学ぶ機会が少ないものであり、食品の持つ機能性や有害性に関する正確な知識の必要性を再認識する上で大変有意義な機会となった。
〜受講者アンケートより〜
  • 飲食物中の発がん物質の話から、最近話題の発がん物質まで詳しく教えていただき、とても参考になりました。健康によいといわれるものも逆に害になってしまうこともあるということで、今後の服薬指導に役立てたいと考えています。
    (30代病院薬剤師)
  • エコナの話など、身近でとてもおもしろかったです。
    (20代病院薬剤師)
  • 普段の業務では得られない内容で興味深かったです。
    (40代病院薬剤師)