第2回目がん看護インテンシブコース研修を開催

会場写真
 2009年8月8日(土)、「がん治療とセクシャリティを考える」のテーマで、東京慈恵会医科大学医学部看護学科 渡邊知映先生による講演会を開催しました。渡邊先生は、医療現場で取り上げられることの少ないセクシャリティの問題に焦点をあて、がん患者さんの性や生殖を支援する活動を、研究や臨床の場で幅広く行っている方です。
 今回の講演では、婦人科がん、乳がん、泌尿器科がん、オストメイトとセクシャリティ、パリアティブケアにおけるセクシャリティへの影響などがん患者のセクシャルヘルスについてご説明され、さらにご専門である化学療法後のセクシャリティの障害、化学療法と生殖について具体的なデータをもとに解説していただきました。そして、先生が作成された小冊子「化学療法を受ける大切なあなたへそしてあなたの大切な人へ」を参加者全員に配布していただき、がん患者さんやパートナーそして患者さんを支える医療者に役立つ情報をわかりやすく提示していただきました。
 参加者の方々からは研修が役立った(図1)という好評のほかに、「性に対して自分の中でタブー視していたことに気がついた」「今まで性の問題へのアプローチの仕方がわからなかったが、どのように患者さんに寄り添うかがわかった」などのご意見をいただき、がん患者さんやご家族を支える私たち医療者の視野や支援の幅を広げる機会になったと思います。
グラフ

図1 研修は役に立ちましたか