第4回目がん専門薬剤師養成基礎講座

会場写真
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 3月 18日(水)に開催されたがん専門薬剤師養成基礎講座第6回は、北海道医療大学薬学部 千葉薫准教授を講師として開催された。「抗がん剤の計量調剤とその安定性」と題された本講演では、最初に抗がん剤の環境汚染と医療従事者の被曝について、抗がん剤の暴露による健康被害等に関する実態調査などのデータをもとに事例をあげて解説された。次いで、抗がん剤の計量調剤について、抗がん薬無菌調製ガイドラインにそって、具体的な調製法や注意点等が詳細に解説された。最後に、抗がん剤の溶解後の安定性について、主なポイントをあげて概説された。今回は、講師の病院薬剤師としての長年の臨床経験にもとづいた、より実務的・専門的な内容で、抗がん剤調製者の安全性を確保しながら無菌的にかつ正確に調製することの重要性を強く実感させられるものであった。本講演には病院薬剤師だけでなく、調剤薬局の薬剤師、大学院生も含め 62名の参加があり、医療現場において抗がん剤に関わる薬剤師の役割が重要となってくるなかで、職域を問わず薬剤師の関心が高いことが伺えた。
 なお、今回は平成20年度の本講座(全6回)の最終回にあたり、4回以上に出席した受講生に対して修了証書を交付した。