代表あいさつ

このたび、文部科学省の私立大学学術研究高度化推進事業である「学術フロンティア推進事業」に採択されました北海道医療大学看護福祉学研究科による「認知症高齢者のトータルケアに関する学際的研究」(なんと長い名称)のホームページをアップすることができました。

1年目には本研究のベクトルを見定め、内容を豊かなものにしていくための方略として、人文科学的色彩の強いシンポジウム『虚構としての認知症ケア』と、これまでの認知症ケアの歴史的考察を狙った『明日の認知症ケアを求めて』と題する対談を、そして初年度の終わりには『研究方法について』のディスカッションを実施しております。2年目には、データ収集に突入し、その経過報告をしております。そして3年目には、研究も軌道にのり、2つのシンポジウムと3年目の研究成果報告会を開いております。一つは、『認知症ケアにおける臨床の知』という「老いと看護とわたし」の観点から、かかわりへと向かう意味の探究に関するテーマでの公開シンポジウムです。もうひとつは『脳機能と認知症治療・ケアの最前線』というテーマでの公開シンポジウムです。認知症に関する最新の脳機能研究の成果、脳機能を踏まえた咀嚼機能と食事ケア、そして薬物治療の現在と未来に関する報告をいただきました。いずれも、目を瞠る研究成果でした。本研究に新たな1ページを加えることができた思いです。さらに、3年目の各プロジェクトチームの中間成果発表は実に聞きごたえのあるものでした。熱心に意見交換が行われました。本年度と次年度の2年間による追い込みが楽しみです。

本研究に関するホームページをアップすることは、これまでの研究成果を広く公開し、多くの皆さまからのご意見やらご質問をいただく良い機会を生むと思います。よりよい研究を進めていくために、多くの皆さまとディスカッションできることを願っております。

阿保 順子
研究代表者

阿保 順子

北海道医療大学名誉教授・長野県看護大学学長

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