がん看護コース 緩和ケアアウトリーチナース養成プログラム学生支援事業

 令和3年2月14日(日)13:00から15:30、「文部科学省選定多様な新ニーズに対応するがん専門医療人材(がんプロフェッショナル)養成プラン がん看護コース 緩和ケアアウトリーチナース養成プログラム」のOCNS事例検討会を開催しました。今回のテーマは、『認知機能の低下した身寄りのないがん患者の治療選択への支援』であり、CNS、CNSコース大学院生及び修了生を合わせた約20名が参加しました。
 事例提供者は、北海道大学病院の岡野さんでした。岡野さんは、北海道大学病院の口腔外科病棟の看護師のスタッフとしてOCNSの役割を発揮しています。岡野さんは認知機能の低下した身寄りのないがん患者に対して、患者の治療選択への意思を何度かに分けて確認しながら、患者が大切にしている価値の尊厳を守るために、医師や病棟スタッフ、施設職員などに働きかけ、最終的には患者自身が手術しないことを選択することができました。
 1つ目のディスカッションは、「倫理的問題と介入について」を、3グループに分けて話し合っていただき、2つ目のディスカッションは「次回の患者との面談に際して、どのように目標を立て準備をするか」というテーマで話し合っていただきました。私自身も含めて、実際にどのように介入したらよいか、と実践に即して考えることができた有意義な事例検討会でした。


~アンケートより~
  • 身寄りのない独居の方が多い日本の現状で、認知機能低下の高齢者は増々増えることが予測されるため、どのように意思決定支援を行っていくのか考える機会となりました。
  • 課題の多い状況であっても、問題の原点を振り返りひとつずつ紐解いていくことの重要性を再認識できた。
  • 事例検討することにより気づかなかった視点が明らかになった。