地域がん医療連携の推進を担う薬剤師養成コース
市民公開講座

 本年度の市民公開講座は、砂川市立病院のご協力を頂戴し、開催いたしました。
 ピンクリボン・ディスカバ代表 柴田 直美氏からは、自身ががん患者としての経験から、今後がんを少しでも少なくしたい、がん患者を元気にしたいとの思いから、これまで活動をしてきた内容についてご講演をいただきました。その中では、患者力を上げることが大切であり、健康な時にいろいろなことを考えておくことが大事であること、そのためにはご自身の活動をとおして、患者の思い、自身の経験談あるいは情報提供をいろんな場面でお伝えしていくことが必要であることを話されました。自分が病気になったらどう生きるのか、自分の終末期はどのようにするのか。がん患者であるからこそ、がん緩和ケアについて伝えられる。がん患者を知る、がん患者を受け入れることは、それぞれが考えておかなくてはならないことである。この思いを伝えるために、ピアサポーターとして、活動を続けていきたいとお話をされました。
 砂川市立病院薬剤部 高野 陽平先生からは、「痛みがある。では、麻薬を使ってみましょう。」との話があったときに、どう考えますか。という問いかけから始まりました。大多数の人が、麻薬を使うことは恐ろしいとイメージを持ちます。講演では、まず医療用麻薬と麻薬、覚醒剤、大麻との相違について、起源、症状について説明をされました。医療用麻薬を使用するときのガイドラインや不安について、Q&Aで話されました。その後、緩和ケアで用いられる薬について、痛みの強さと治療薬物について実際の薬物名と個々の特徴についてわかりやすく述べられました。最後には、薬物と薬物、嗜好品との相互作用について、お話をされました。治療に必要な薬物は、それぞれの基礎的内容を理解し用いることで病気の回復を早めることができることを説明されました。薬について不安なことがあれば薬剤師を活用しましょうと、薬を安心して使うためのヒントで講演を終えました。
 今回は市民公開講座であり、参加者のほとんどが一般市民でした。当事者からあるいは医療関係者の立場から、がん及びがん治療の実際をお伝え出来たことと考えております。


会場写真1 会場写真2 会場写真3

~アンケートより~
  • ご自身のがん経験を通してのお話し大変わかりやすく、参加して良かったです。ストレス貯め込まず前向きに感謝の心で生きて行きます。
  • 親ががんになって私もがんになった時、どうしたらいいかと思うこともあり、今日の柴田さんの話をきいて少し思いが変わりました。
  • がんについて知識がないのでクスリについても色々わかったのでよかった。