地域がん医療連携の推進を担う薬剤師養成コース
第9回がん薬物療法研究討論会

 令和2年2月22日(土)13:30からANAクラウンプラザホテル札幌(白楊の間)において、文部科学省選定 多様な新ニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」養成プラン 令和元年度 地域がん医療連携の推進を担う薬剤師養成コース「第9回がん薬物療法研究討論会」を開催しました。
 今回は北海道病院薬剤師会、札幌病院薬剤師会に共催いただきました。一般演題として、今年度開催された全国学会(日本医療薬学会年会及び日本緩和医療薬学会年会)において発表されたがん薬物療法に関する研究内容を紹介していただきました。緩和医療における分野では、近年上市されたヒドロモルフォン、ナルデメジンの有効性、有害事象に関する興味深い報告がありました。また、がん化学療法における分野では、免疫チェックポイント阻害薬に対する薬学的介入など、薬剤師の積極的な副作用マネジメントに関する発表が多くありました。
 特別講演では、神戸大学医学部附属病院 山本和宏 特命講師より「薬剤師主導型臨床研究へのアプローチ」と題してご講演をいただきました。山本先生は、クリニカルクエスチョンを基に、薬剤師主導の前向き臨床試験成功の秘訣についてお話しくださいました。手足症候群の発症と遺伝子多型の関連性に関する臨床試験は、メディアにも取り上げられ、現在の多施設共同研究に繋がった社会的に有益な研究だったようです。
 がん医療における薬剤師の重要性は、チーム医療の中でも徐々に認められてきています。本討論会は、北海道の薬剤師が発信する研究が増えることを期待させる充実した内容でした。


会場写真1 会場写真2

~アンケートより~
  • 他病院での取組み、参考となる症例多数で大変勉強になりました。
  • 調剤薬局としてはここまで踏み込んで調査研究できない。病院薬剤師がどこまで介入しているのか知れた。
  • 討論会を今後も継続していただければ大変ありがたいと思います。