がん看護コース研修
緩和ケアアウトリーチナース養成プログラム学生支援事業
(OCNS事例検討会)

 平成30年8月18日(土)10時からACUスカイルーム1600において、「文部科学省選定 多様な新ニーズに対応する がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)養成プラン がん看護コース緩和ケアリーチナース養成プログラム」におけるOCNS事例検討会を開催しました。今回のテーマは「OCNSの役割開発」で、参加者は、CNS、CNSコース大学院生及び修了生を合わせた17名でした。事例提供者は、医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院のがん看護専門看護師 石井奈奈さんでした。
 石井さんは、院内で病棟管理者、臨床倫理検討部会のメンバーとして活動されており、臨床倫理検討部会の説明、メンバーとしての活動内容に加えOCNSとしての課題についてお話がありました。臨床倫理検討部会では、治療方針決定に関する困難感や医療者間の意見の相違など様々な問題に対応しており、最近では、救命病棟や集中治療領域の緊急性のあるケースや、認知症、意識障害のあるがん患者に関する相談件数が増えているとのことでした。
 事例検討会の後半は、実際に倫理コンサルテーションを受けた事例を振り返りながらグループワークを行いました。今回は「集中治療室に入院している終末期がん患者の術後管理の方針の不一致について倫理カンファレンスを行いたい」と依頼を受けた事例について、①臨床倫理の4分割表を用いた問題の明確化、②倫理的課題に対する介入・方略の二点についてディスカッションを行いました。倫理コンサルテーションを受けたことを想定した実際の場面に近い緊張感の中で行うことができ、限られた時間で問題を分析し方略を導く困難さ、その後のフォローアップ、OCNSとしてどのように倫理調整、相談の役割開発を行うかなど様々な視点を学ぶことができました。
会場写真 会場写真

〜アンケートより〜
  • コンサルチームとしてどのように関わるかについて考える機会になった。価値の違う部門についてのアセスメントなどをどう行うのか参考になった。
  • 今までにない形式の事例検討で非常に有効な時間であった。
  • 倫理検討をリアルタイムで考えるかのような話し合いができました。ICUの倫理問題がとてもわかりやすかった。
  • CNSの役割開発について、事例について考え、ディスカッションすることで、CNSとして思考を整理することが出来ました。事例発表とても聞きやすく、本当にありがとうございました。