同窓生からのリレーエッセイ 介護Vol.1

 氏名    浜元 英樹  (はまもと ひでき) 
 卒業    札幌医療福祉専門学校 1期
 担任    鍋澤 信子
 現職    社会福祉法人当別長生会 特別養護老人ホーム当別長寿園 施設課長


 第一回の記念すべきリレーエッセイの原稿依頼に自分が!
と責任重大と思いながら文章を考えるに、過去を振返ってみた。 平成4年に卒業し、・・・うゎ、もう20年も経っている。と改めて自分の歩んできた年月に感心しています!?

卒業後は介護に携わり、毎日、笑いに悲しみ、癒しに苦しみと一日一日があっという間、結構若いつもりでいましたが、こう改めてみると十分、おじさんでした。

そんな、おじさんの楽しみというと「お笑い」。第何次ブームかわかりませんが、毎日のテレビでは常にお笑い芸人が登場しており、テレビを見て笑っては、疲れた心身を癒しております。

この笑いには、免疫力を高める効果もあると科学的に証明もされておりますから、職場においても笑顔の環境作りを心掛け、周囲のご利用者との会話にも笑い声が絶えないようにしております。ちょうど季節柄(この原稿を書いている日は12月末)クリスマスや忘年会があり、施設においても職員の余興で、ご利用者の方に楽しんでいただく事が多くあります。

笑いが好きと言っている自分ですから、就職してからもこの余興には、ずいぶん力を入れていた記憶があります。 あくまでも、ご利用者の笑顔を求めてでありましたが、段々と大きな笑いを求めるようになり、嫌がる後輩を従えて仮装や女装はあたり前、次第に肌の露出も年々多くなっておりました。整理しますが、あくまでも笑いが好きでご利用者の笑顔を引き出したいという気持ちがあった者で、けして女装癖や露出癖があるわけではありませんので、ご注意を。

20年の芸歴・・・?ではなく、職歴をもち、現在、管理職としている立場から、最近は若い職員に余興を頑張ってもらっておりますが、「はずかしい」「練習の時間がない」等、率先して行なう者がいないのが、残念でなりません。(完全に師匠の気持ちになっていますが・・・)

 

 私のいる施設は、ご高齢をもって、身体や精神的な病をもち、家族と離れ生活をしております。施設での生活に、どれだけ満足して頂いているのか、正直わかりません。入園して、笑顔を一度も見たことのない方もおります。笑顔の素敵な方も勿論おります。あと何回、腹の底から笑う事ができるのでしょう。 笑顔があれば周りは明るく、前向きになれます、笑顔があればその時の痛みや苦しみも忘れられます。ご利用者の笑顔で、自分もどれだけ救われたかわかりません。 そんなご利用者の方々に一つでも多く笑ってもらい、少しでも笑顔になるよう関わりを大事にしていきたいと考えます。

・・・そんな、自分も40歳すぎ、肩書と併せて、若い時のようなことが難しくなっておりますが、大笑いして頂けるなら、また、女装しちゃおうかと思います、そして、素敵な笑顔をみつけた時には、「きみ、かわゆぃねー」(冗談ですが)と、更に最高の笑顔を作ってあげたいと思います。

   「施設イベントの余興から」
20111222

次回エッセイは…渡辺 聡さんです。 


                                                                                                                     

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