同窓生からのリレーエッセイ 福祉Vol.1

 氏名    山口 修史  (やまぐち しゅうじ) 
 卒業    看護福祉学部 医療福祉学科 医療福祉専攻 1期
 ゼミ    佐藤 秀紀 ゼミ 
 現職    医療法人尚仁会 真栄病院 地域支援部 部長 (社会福祉士)

 私は2010226日に、某ラーメン屋の駐車場で転倒し、その瞬間体の中で「ボキッ」と鈍い音がしました。
右足首を見ると、目玉が飛び出ました。足首が変な方向に向いているではありませんか!?その瞬間に、自分の生活が一変することを悟りました。
 診断名は「右足首脱臼骨折」。31日に某整形外科にめでたく入院となり、桃の節句に手術。約2週間の激痛に耐え、約3週間で退院をし、10日間の自宅療養を余儀なくされ、職場にも相当迷惑をかけました。後でわかったことですが、大殺界に入った直後の骨折だったようです。

 私の仕事は医療ソーシャルワーカーです。
実は私はこの骨折を「恵みの骨折」と思っています。この生活が一変する患者体験から、生活費や足首の後遺症の不安、医師に訊きたいことを訊けない自分、看護師の言葉に自尊心を傷つけられ、といった患者の気持ちを理解できました。また、人の不安に敏感になっていたつもりで、実は鈍感だったこと、「人に寄り添うこと」に対して、傲慢な自分にも気づかせてくれました。そのおかげで、七転八倒の苦しみが七転び八起きの喜びに変わり、「恵みの骨折」と思えるようになりました。
この骨折は、いつまでも私を戒める師匠です。

   ↓ 「そうべつりんごまつり」で(中央)。

20120206

➔ 次回エッセイは…三野 有紀さんです。


                                                                                                                     

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